IPS、フルHDで32型--IPSアルファが32型のフルHDパネルを開発

仲田玲子

2007-10-19 20:18

 日立製作所、松下電器産業、東芝の3社が共同出資する液晶パネル製造会社のIPSアルファテクノロジ(以下、IPSアルファ)は10月19日、液晶テレビの高画質化に対応するため、32型フルHD精細度(1920×1080ピクセル)のテレビ用IPS液晶パネル「IPSαパネル」を開発したと発表した。2008年中に量産を開始する予定という。

今回開発したIPSαパネルは、従来のHDパネルの表示画素数(1366×768ピクセル)に対して精細度を2倍化した。上下左右178度の広い視野角を持ち、見る方向での色調の変化が少なく、どこから見ても自然で美しい画像を表示できる。

 また、フルHDパネルの120Hz対応技術として、2チャンネル低電圧差動伝送方式機能を内蔵した液晶コントローラを開発。

 120Hzの動画対応の画像を入力でき、動画応答速度で8ms台に対応した。液晶パネルは、パネル部材の散乱を低減することにより、正面コントラスト比を従来品に比べて20%改善した。

 さらに、IPSαパネルの高透過率設計により、高精細化に伴い増加するバックライトの消費電力を従来のHDパネルとほぼ同等レベルに抑え、低消費電力を実現している。

 IPS方式は原理的に広視野角であり、見る方向での色調の変化が少なく、どこから見ても自然な画像を表示できる特長がある。特にテレビ用に開発したIPS-Pro技術は、初期のIPS方式と比較して透過率を1.8倍、コントラスト比を4.5倍向上させ、高画質化を実現した。

 IPSアルファでは、この技術を用いて生産したパネルをIPSαパネルと称し、2007年4月に37型フルハイビジョンテレビ用IPSαパネルを量産開始している。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]