エンタープライズでモバイルするには--vol.4:豪の食品メーカー、営業チームのビジネスプロセスを改善

文:Davi Braue(ZDNet Australia)
翻訳校正:ラテックス・インターナショナル

2007-11-13 12:00

 オーストラリアの食品メーカーであるSanitariumは、慎重に管理しながら営業チームにモバイル機器を浸透させることによってプロセスを改善させている。数年前にモバイル機器を導入しようと試みたときには期待した成果が得られなかったが、ようやくその忍耐が実った。

 Sanitariumは、Weet-Bix、Marmite、Up&Goといった製品、その他多くの大豆食品、菜食主義者向けの食品、その他の健康食品などの有名ブランドの家庭用食品を製造している。同社は約70人の営業マンを採用しており、営業マンは常にオーストラリア各地に出張し、製品の販売促進、店内の販売促進活動のチェック、そして小売店の顧客との全般的な連絡窓口として働いている。

 Sanitariumがこの営業チームにモバイルコンピュータを導入しようと検討を始めたのは10年近く前のことだった。常に移動して遠隔地にいる営業チームが中核ビジネスシステムによりスムーズにアクセスできる必要があると判断したからである。しかし、ノートPCの短いバッテリ寿命、適切なアプリケーションの不在、複雑な同期の問題によってこのプロセスが極めて難しいことが判明し、この取り組みは放棄された。

 数年後、モバイル技術の進歩、特にハンドヘルドコンピュータの台頭によって、Sanitariumは再びモバイル導入計画を検討するようになり、長期にわたって成果が出るようなアプローチを採用することになった。このモバイル導入の大きな目標の1つは本社オフィスとのデータのやりとりを改善し、それによって会社と営業チームの業績をより明確に把握できるようにすることだった。

 「自分たちの手でシステムの展開を管理し、将来的にはソフトウェアベンダーに頼ることなく継続的にソフトウェアを開発できるようにしたいと考えていた」とSanitariumの営業システムアナリストのWayne Hawken氏は語る。「また、適切なタイミングで会社にオンデマンドのリポートを提供できることも重要だった」

O2の上でO4を運用

 市場に出回っている各種の製品を比較検討した結果、SanitariumはO4 Corporationの営業チーム自動化ソリューションを採用することに決めた。しかし、ソフトウェアの選定はモバイル導入という長い航海のほんの始まりに過ぎなかった。より切実なのは営業マンにモバイル機器を実際に配布し、それを根付かせる作業だった。

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