WAN高速化はなぜ必要か--リバーベッド、WAN高速化アプライアンスの最新OS発表

田中好伸(編集部) 2008年02月26日 18時52分

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 リバーベッドテクノロジーは2月25日、WAN高速化アプライアンスの基盤ソフト(OS)の最新版「Riverbed Optimization System 5.0」(RiOS)を発表した。

 WAN高速化とは、回線の帯域幅が不足したり、データの大容量化でメールやウェブアプリケーションの反応が鈍くなったりなどの状況を改善するために、WANの使用状況を効率化させるソリューションを指す。同社では、WAN高速化とはいわずにWide Data Service(WDS)と称している。

 なぜWAN高速化というソリューションが必要とされているのか。

 この数年で日本企業はもとより世界の各企業は、国内に数カ所あるいは数十、数百の拠点を構えて、もしくは世界中に拠点を構えて業務をこなすようになっている。いくつもの拠点をつないで業務を展開していく時、拠点の従業員は、重要なプロジェクトに参加しようとすると、本社中枢にあるデータや文書を参照する必要がある。もし、データや文書類が最新のものを参照せずにプロジェクトに参加するとなると、常に問題を抱えることになってしまう。

 その際に重要になるのが、拠点から本社にあるERPやCRM、グループウェアなどの重要なアプリケーションを使う時に、WAN越しでもLANと同様な体感速度で利用できることだ。あるいは、本社にある重要なデータや文書類を参照・更新していくにも、WAN回線の帯域幅を十分に確保する必要がある。

 WAN高速化では、企業が所有するWAN回線の帯域幅を追加しなくても、アプライアンスなどのハードウェアを設置することで、回線を効率的に利用することができるのである。また、回線の遅延を原因としたスループットを向上させることもできるのである。リバーベッドが提供するWDSでは、こうした「WAN回線の慢性的問題」「多種多様のアプリがWANを経由」「大容量データがWANを超える」などの問題を解決できるというものだ。

 今回のRiOS 5.0は同社にとって第5世代のOSだが、特徴としては、「Microsoft Exchage Server 2007」(Exchange 2007)を高速化させることができるという点を挙げている。Exchange 2007は「MAPI 2K7」と呼ばれる独自プロトコルを採用しているが、RiOS 5.0ではMAPI 2K7に業界で初めて対応している。

 本社と拠点それぞれにRiOS 5.0を搭載したWAN最適化アプライアンス「Steelhead」に設置することで、Exchange 2007を「最大で54倍の高速化を実現できる」(リバーベッドのマーケティングマネージャーの伊藤信氏)という。また、Exchange 2007の「トラフィックを最大97%データ削減も可能になっている」(同氏)と説明している。

 RiOS 5.0のもう一つの特徴は、「RiOS Services Platform」(RSP)と呼ばれる仮想化基盤を搭載していることだ。このRSPでは、RiOS上でパーティションを分けたところに、特定の機能を追加することができるというものだ。

 具体的には、RiOSを搭載したSteelheadのローカルプリントサーバやIPアドレス管理(IP Address Management:IPAM)、ビデオストリーミング、統合脅威管理(Unified Threat Management:UTM)などの機能を搭載できるようになる。こうすることでローカルプリントやIPアドレス管理、UTMなどのサーバを省くことができ、サーバスペースを削減することができる。つまり、Steelheadに統合できるというものだ。

 現時点では、ローカルプリントサーバやIPAM、UTM、Active Directoryなどの機能に対応する予定となっている。

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