同氏はまた、「TIBCOのパートナー各社は、今回の調査結果を、TIBCO製品の良い面、悪い面を評価するための指針にしてほしいと思っている。この調査により、今後TIBCO製品の何を改善すればよいかが明確になった」と話している。
この調査で見えたTIBCO製品における改善点とは、さまざまなテクノロジに対応したコンテナを増やしてほしいというものだ。
Ternes氏は、「コンテナを増やしてほしいというリクエストは、すでに今後の製品ロードマップに含まれている。現在、ActiveMatrixでは、Java、.Net、オーケストレーション、メディエーションなどのコンテナを提供しているが、今後は、SpringフレームワークやPerl、Ruby on Railsなどの各種スクリプト言語にも対応していきたいと考えている」と話す。
また今後は、ActiveMatrixをさらに完璧な製品に近づけていくために必要な、さまざまな取り組みも展開していく計画だ。
「ActiveMatrixは、まだ若い製品なので改善点はたくさんある。現在は、改善のための旅を続けているところ。コンテナを追加する取り組みもそのひとつだ。また、BPMやCEP(Complex Event Processing)などをActiveMatrixと連携することで、(SOAそのものの強化ではないが)TIBCO製品をより効果的に利用できるようになる」(Ternes氏)
さらにTIBCOでは、同社にとって重要な製品に位置づけられる「TIBCO Service Performance Manager」のリリースを2008年中に計画している。同製品は、SOAのためのプロアクティブなルールを作り、実行するための製品。SOA環境を単に“見える化”するだけでなく、問題発生を予測し、事前に解決することを可能にする。
市場の寡占化もTIBCOの追い風に
今回の調査を開始する時点では、OracleとBEAはそれぞれ独立した会社だった。しかし2008年1月に、Oracleが正式にBEAを買収することを発表している。
市場の寡占化についてTernes氏は、「非常に興味深い状況だ。また、TIBCOにとっては有利な状況でもある。買収合併が発生すると、しばらく製品開発がストップするし、Oracle製品は使いたくないというBEAユーザーがTIBCO製品に移行する可能性も高くなる」と話す。
「TIBCOもさまざまな企業を買収することで大きくなってきた。しかし、何でも買収すればよいというわけではなく、常にイノベーションを考え、社内での開発も大事にしている。どこまでがコモディティで、どこからが差別化なのかという見極めが大切だ」(Ternes氏)