Windows 7とWindows Liveの結合:MS内部メモを振り返る

文:Mary Jo Foley(Special to ZDNet.com) 翻訳校正:菊地千枝子 2008年04月29日 05時06分

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 筆者は1月に、Microsoftの内部メモが、「Windows 7」オペレーティングシステムを「Windows Live」サービスとどのようにしてさらに密接に統合する計画であるかについての詳細を示していたと述べた。本日、拙著「Microsoft 2.0:How Microsoft Plans to Stay Relevant in the Post-Gates Era(Microsoft 2.0:ポストGates時代にもMicrosoftが現役であり続けるための計画)」発売の一環として、このメモの全文を明らかにする。

 このメモ――Microsoftが「Windows Live Wave 3」と称するものについての内部企画文書――は2007年8月にさかのぼる。そのなかでWindows Live Experience担当コーポレイトバイスプレジデントのChris Jones氏、Live Platform Services担当コーポレイトバイスプレジデントのDavid Treadwell氏、そしてMobile Services担当コーポレイトバイスプレジデントのBrian Arbogast氏は、Windows LiveがWindows、Internet Explorer、Office、MSN、Live Searchとさらに密接に結合するにはどのように進化すべきかについて、その構想を分かち合っていた。

 このメモはWindows 7(Microsoftによると2010年に予定)とWindows Live Wave 3サービス( Windows Live Hotmail、Messenger、Writer、Family Safetyその他のアップグレード版。チームが予定通りであれば今年後半に提供される計画)が結合される可能性をいくらか概説している。この統合のポイントは、Windows Liveチームのビジョンのなかで最も実りある――そして物議を醸す――要素となるかもしれない。メモの作者らは以下のように説明している:

 「Windows 7チームと協力し、Windows 7プラットフォーム上で最初で最善のソリューションの開発者となるつもりだ。われわれの体験は、Windows 7に結合されたときに、シームレスにWindowsの体験に延長されるように設計し、アプリケーションはWindows 7スタイルのガイドラインに従うように作業する予定だ。Internet Explorer 8チームと協力し、同ブラウザがわれわれのツールバーやその他のサービスとシームレスに延長できるような体験を提供できるように確保する。」

 さらに:

 「顧客がWindows Liveをもっと簡単に『使い始める』ことができるようにする機会が存在する。目標は、顧客がログインして、Live IDをタイプすれば、自動的にLiveの「セットアップ」ができるようにすることとすべきだ。新マシンについては、その体験にWindows Liveが付いてくるようにしたい。そしてこの体験を簡単にするような投資を検討するつもりだ。Windows VistaからWindows 7へのアップグレードを予定している顧客に対しては、彼らがWindows Liveを簡単に入手できるような方法を模索する予定だ――特に、写真、カレンダー、動画といったわれわれのアプリケーションがその体験を完成させるようなものである。」

 メモの作者たちはこのような疑問を明らかにしている:

 「Windows 7ではどこが改善されるのか?Win7オンリーといえる体験やシナリオとは何か?Windows 7のためにすでに入手可能なまたは計画されているハードウェアの新機軸の一部をどのように利用できるか、あるいは利用するための土台をどのようにして築くことができるか?」

 Office 14(2009年頃に予定されている)がWindows Liveをどのように利用するかという点も、Windows Liveチームが検討しているトピックである:

 「多くの顧客がOfficeとOffice 14を利用するため、こうした顧客をわれわれの体験に結びつけるために取り組むつもりだ。顧客がWindows Liveをセットアップして、Officeを利用すると何が起きるか?Windows Live Messengerとわれわれの通信サービスをOutlookクライアントとともに利用するのは簡単なはずである。OfficeアプリケーションからLive Foldersに公開するのは簡単なはずだ。」

 昨年書かれたこともあり、メモのなかには先週発表されたMicrosoftのコラボレーションとシンクロナイゼーションのプラットフォームおよびサービスである「Live Mesh」の名前が出てこない。Microsoft関係者は先週、Live MeshがWindows Liveとどのようにメッシュする予定であるか、さらなる詳細を10月に開催されるProfessional Developers Conferenceで明らかにすると述べていた。しかしJones氏、Treadwell氏、Arbogast氏による使命記述書はこれについてほのめかしている:

 「われわれの使命は、世界中の個人に対し、彼らがつながり続け(どのデバイス上でも、ブラウズ、作成、管理、そして彼らが選んだ人々と共有する)、保護され続ける(情報、家族、デバイスの安全性とセキュリティを提供する)ことを助けるように設計されたソフトウェアとサービスの基本的スイートを提供することである。これは開発者、販売業者、広告主にとって主要なプラットフォーム上に構築される。」

 メモの作者たち自身が指摘するとおり、Windows Liveサービスの次期バージョンの特色や機能はまだ定まっていない。しかしそれはYahooから何らかの影響を受ける可能性があるためではない。もしMicrosoftがこの敵対的買収相手を取得する結果となっても、YahooとMicrosoftのサービスの統合はどのような形であれ、1年以上経っても始まらないかもしれない。

 しかしWindows、Office、Windows Live部門を隔てている「チャイニーズウォール」(部門間の情報障壁)がひとつ(あるいは3つ)存在するという幻想がいまだにあるとすれば、それは窓の外に投げ捨てるべきだ。

 MicrosoftのWindows 7とWindows Liveを統合する計画について読者はどう思うか?

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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