Mossberg氏は、特にデジタルによる配信が主流になりつつあることから、規格戦争の勝利によってソニーは何年分の価値を食いつなぐことができるのかと尋ねた。「高い品質を獲得して、Blue-rayが主流になるまでには長いリードタイムが必要だ」とStringer氏は述べる。人々がさらに高品質なテレビ画面に移行していることから、Stringer氏はBlu-rayのメディアフォーマットは10年以上続くと考えている。
「規格戦争に敗れていたら、新聞の見出しは『HD-DVDの勝利』ではなくて『Betamaxの二の舞』になるだろうし、それがわたしの墓碑に刻まれていただろう」(Stringer氏)
映画と劇場
「懐具合と現実との兼ね合いの問題だ」とStringer氏は言う。「4K」デジタルプロジェクトはより優れた体験であり、今後も劇場での観客の体験はユニークなものになり続けるだろう。それは「世界を一変させるものである」とStringer氏は述べる。しかし、カメラからプロジェクタに至るまで、映画に新しい命を吹き込むための機材への投資が、収益に見合うようになるには時間がかかるだろう。
子供たちが、特に夏に映画の経済を動かしている。「ベビーブーマーが今後も劇場に通い続けるかどうかはさらに大きな問題だ」(Stringer氏)
パーソナルコンピュータ
「われわれにとって2007年は最高の年だった。7%の利益率を上げ、これは過去最高のものだった」とStringer氏は述べる。しかし、Mossberg氏は市場シェアについて尋ねた。その理由について「われわれの製品が最も高価だからだ」とStringer氏は答えた。
「当社のエンジニアは最先端でありたがるのだ」とStringer氏は述べる。「至る所に復活の兆候が見られる」(Stringer氏)
Mossberg氏はソニーのPCにプリインストールされているソフトウェア(「クラプレット」)についてStringer氏を厳しく追及した。他のベンダーはプリインストールソフトウェアを削除しているとMossberg氏は指摘した。「ソニーはこれらのクラプレットを削除するつもりはあるのか」(Mossberg氏)
Stringer氏:「いや、クラプレットがどのように楽しまれているかを調べてみる必要がある。しかも、あなたは典型的なコンシューマーではない」。しかしStringer氏は「クラプレットについて再検討することを約束する」と述べた。
「iPod」について
「われわれは1億7000万台の音楽再生機能付き携帯電話を発売している。約7500〜8000万台が『Walkman』携帯電話だ」。これはiPodの販売台数よりも多いとStringer氏は言う。そして、ソニーのWalkman携帯電話によってWalkmanブランドが復活し、Sony-Ericssonの携帯電話の製品ラインの成功も推進されたと述べた。
そして、本日われわれが発表する歌手のUsherとの提携のように、さらに多くの楽曲ダウンロードの提携関係を結んでいくとStringer氏は述べた。
ソニーの音楽プレーヤーはiPodの存在のために見劣りがしていたが、「復活している。われわれは努力を続けている」(Stringer氏)
Mossbergが携帯電話によって専用のポータブルメディアプレーヤーは淘汰(とうた)されるのだろうかと尋ねると、Stringer氏は「Steve(Jobs氏)はがんばっているが、2種類の機器が共存する余地はある」と答えた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ