C・アイカーン氏、米ヤフーへの書簡でMSへの売却価格を提案

文:Dawn Kawamoto(CNET News.com) 翻訳校正:吉武稔夫、高森郁哉 2008年06月09日 12時32分

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 億万長者の投資家Carl Icahn氏は米国時間6月6日、米Yahooの会長Roy Bostock氏に書簡を送り、Yahooを1株あたり34.375ドルでMicrosoftに売却するよう求めた。Icahn氏がYahooの具体的な売却価格を公にしたのはこれが初めてだ。

 6月4日に行われたCNBCのインタビューの中でも、Icahn氏は売却価格を伏せていた。したがって、価格に言及したことは、同氏がBostock氏に送った威圧的な書簡の中で興味を引く2つのポイントのうちの1つだ。Icahn氏はこれまでにも、委任状争奪戦の開始以来、Yahooに対して複数の書簡を送っている。

 興味深い2つ目のポイントは、8月1日の株主総会で仮にYahooの現取締役会の解任に成功して、Icahn氏の推す取締役候補が取って代わったとしても、Jerry Yang氏がYahooから追い出されることはないと約束した点だ。Icahn氏はYang氏に対し、最高経営責任者(CEO)という現在の役職を返上させるつもりだが、従業員から認識されている「Chief Yahoo」としての立場で社にとどまることを望んでいる。

 Yang氏を手元に残しておくことは、いくつかの点でIcahn氏にとって都合がいい。第1に、見慣れた創業者の顔が社内にあることで、従業員の流出防止に役立つ可能性がある。第2に、Yang氏がYahooにとどまって、新取締役会に対して助言やYahooの歴史に沿った展望を提供するなら、Icahn氏が推す取締役候補への支持を投資家たちから取り付けるのに役立つかもしれない。問題は、Yang氏がそのような役割を受け入れるかどうかだ。

 金銭面では、Icahn氏はBostock氏に対して次のように提案している。

 私の見るところ、Microsoftはあなたが友好的な態度でYahooを丸ごと売却することはないと考えている。それなら、この件をめぐる騒動を終わらせるため、Yahooを1株あたり34.375ドルでMicrosoftに売却するとの提案を公の席で発表し、全面的な協力を約束してはどうだろうか?

 Icahn氏は以前にも、OracleによるBEA Systemsの買収において価格を取りまとめた経験がある。両社の交渉が決裂し、Oracleが断念した後、BEA最大の個人投資家である同氏がOracleと1カ月に及ぶ価格交渉を成立させ、1株あたり19.375ドルという提示額を引き出した。その5日後、買収支持の姿勢を公にするというIcahn氏の脅しに屈し、BEAはその価格を受け入れた。

 この手法で今回も成功するだろうか?

 どうやらそれは難しそうだ。YahooはIcahn氏の提案に対し、次のように回答している。

 「提示価格を公表し、Microsoftが今の姿勢を変えるかどうかを見ろというIcahn氏の提案は、間違ったアドバイスだ。これまで、公式、非公式に何度も述べてきたとおり、われわれは、それが当社株主の最大の利益に適うものであれば、Microsoftへの売却も含め、あらゆる取引に応じる用意がある」

 6月6日のYahoo株は、前日終値から1%に満たない値上がりで、1株あたり26.44ドルで引けた。この日は、市場全体が弱含み、ダウ平均は394.64ポイント下げて約3%の下落、NASDAQも75.38ポイントの下げで、やはり約3%下落した。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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