委任状争奪戦になるとたいてい、一般の株主はただ小突き回されているような気分になってしまうが、投資家Carl Icahn氏と米Yahooの最高経営責任者(CEO)Jerry Yang氏の争いは、gold ballot(反対票)とwhite ballot(賛成票)のどちらを投じるかについて、株主をいかに説得するかが重要になっている。
Icahn氏は米国時間6月26日、仮の議決権行使勧誘書類を米証券取引委員会(SEC)に提出した。その内容は、株主に取締役候補者名簿の背景を説明し、株主総会で経営陣の提案に反対するために議決権を行使するよう促すものだ。Yahooは前日の25日に、同社が提案する候補者名簿に賛成票を投じるよう要請する書簡を株主に送付している。
Yahooの組織変更時期に合わせた委任状の中でIcahn氏は、同氏の提案する取締役候補者が選任された場合、新経営陣にどのような提案を行うかを段階ごとに説明している。
Icahn氏が提案するという内容は次のようなものだ(直接引用する)。
- 管理退職制度の変更を削除する。
- Jerry Yang氏に代えて才能と経験を備えた最高経営責任者(CEO)を新たに雇い、Yang氏を「Chief Yahoo」の地位に戻す。
- 「代替の取り引き」については、33ドル以上の株価(を保証するもの)でない限り、それに関する交渉はすべて終了するとMicrosoftに伝える。
- 友好的で協力的な取り引きによる、MicrosoftへのYahoo売却を公式に提案する。
一方、現在のYahoo経営陣は、Icahn氏はYahooを混乱させ業務を妨害していると述べている。
Yahooは書簡の中で、「今はYahooにとって主要戦略の実行に専念すべき時期であることから、Icahn氏の候補者名簿と不明確な議案を拒否するようにお願いする」と述べ、Googleとの提携が適切なものであることを主張している。Yahooはまた、投資家への説明会を準備している。
株主による投票は8月1日に予定されている。それまでの間、Yahooの株主はMicrosoftとYahooに交渉の再開を求めていく、という話もCNET News.comに届いている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ