オープンソースと仲良く
たとえばMicrosoftは、同社が定める仕様に基づくオープンソース製品の開発を許可する不訴訟誓約書「Open Specification Promise」(OSP)を出しており、OSPの下で一部の技術を提供している。また、OSPがこうした技術の商用利用に適用されることも明確になっている、とRamji氏は7月25日に述べた。
別の例では、Microsoftは、Windows上における「PHP」のサポートでZend Technologiesと緊密に協力してきた。PHPはZendが開発、商品化しているオープンソーススクリプト言語で、これを使うと、サーバが迅速にウェブページを作成できるようになる。
PHPは他のオープンソースコンポーネントと一緒に使用されることが多い。そうしたコンポーネントの具体例としては、Linux、ウェブページの配信に使用されるApacheウェブサーバソフトウェア、オンラインカタログページやオンラインフォーラムの投稿といったウェブページ要素を構築するデータの格納に使用されるMySQLデータベースなどだ。実際、これら4つは、頭文字をとって「LAMP」スタックと呼ばれるほど頻繁に利用されている。
だがその一方で、Microsoft製コンポーネント(Windows、ウェブサーバ「Internet Information Services」、データベースに対応した「SQL Server」)の多くをLAMPスタックと代替する「WISP」の取り組みもある。7月25日には、MicrosoftはデータベースにアクセスできるパッケージPHP「ADOdb」のパッチをリリースした。このパッチにより、PHPがSQL Serverで利用できるようになる。
つまり、Microsoftの一部は、オープンソース界の一部とうまく付き合う方法を学んでいるのだ。