川崎重工グループ--ウェブ時代への移行に合わせ国産ERPで次の10年を担うシステムを構築

宍戸周夫(テラメディア) 2008年07月30日 11時00分

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限界を迎えていたC/S型システム

 鉄道車両、造船、産業機械から航空宇宙まで、多彩な製品を送り出している川崎重工は、国内に約130のグループ企業を持つ。今回紹介するのは、この中の川重原動機工事と川崎エンジニアリングの2社。いずれも“手作り”のクライアント/サーバ(C/S)型基幹業務ソフト「MyC/S」(マイシーエス)から、国産の統合基幹業務システム(ERP)「GRANDIT」(グランディット)へリプレースした。

 その背景にあったのは、C/S型からウェブベースへという時代の流れだ。MyC/Sは、川崎重工の情報システム部門が分離独立したベニックソリューションがほぼスクラッチで開発した“C/S時代の走りのような”システム。1996年から川崎重工のグループ企業に導入を開始、川重原動機工事と川崎エンジニアリングも、このMyC/Sを使い続けて約10年が経過していた。

 Windows 95の時代からOSのバージョンアップに合わせて対応してきたが、それも限界を迎えていた。当然、メンテナンスに多大の手間がかかるようになった。MyC/SはC/Sシステムであることから、エンドユーザーが増えるごとに環境設定が必要。アプリケーションのバージョンアップ作業も面倒という短所が目立つようになってきた。

 それに入れ替わるように、ウェブベースが台頭してきた。C/Sの時代ではなくなってきていたのだ。そこでこの両社が選択したのが、国内ベンダーの力を結集した国産ERPで、新時代のウェブ対応のGRANDITだった。インターネットをプラットフォームとする、ウェブベースのERPで、エンドユーザーに必要なのはブラウザだけという容易な操作性を実現している。当然、メンテナンスも容易という特徴がある。

 もうひとつ、2社がMyC/SからGRANDITへのリプレースをする直接のきっかけとなったのは、川崎重工のグループ会社全体の情報化推進。グループ会社がそれぞれ単独で情報化を推進するのではなく、まとめて行うことで導入効率を向上するという狙いがあった。

 MyC/Sの運用保守を担当するベニックソリューションからの提案で、川重原動機工事と川崎エンジニアリングは新たな基幹業務システムとしてGRANDITを選択する。

求めたのは操作性に優れたシステム

 川重原動機工事は、川崎重工の機械ビジネスセンター(機械BC)の工事、技術サービスおよび組み立て・塗装・梱包の仕事を行う会社として設立。現在では機械BCの製品をはじめ産業機械、舶用機械の現地据え付け、試運転、技術指導、アフターサービス業務まで幅広く手掛けている。さらに、サイドスラスタ(プロペラ)の製造も行っている。社員は約100人だが、その半数は機械BCからの出向者で締められている。

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