運用管理とセキュリティは、大規模なユーザー企業であればそれぞれ別の担当者がいることもあるほどで、これまではあまり連携が実現していなかった面がある。しかし、セキュリティの確保のためにOSのアップデートやセキュリティパッチの適用といった作業を行なう場合には、セキュリティ単独の話ではなく、運用管理と密接に関連してくる。
さらに、「現在社内に何台のWindows Serverが存在し、そのうち、ある脆弱性に対応するアップデートを未適用なのは何台か?」といった情報を把握するには、資産管理や構成管理といった作業までも関連してくることになる。
従来のアプローチでこうした情報をそれぞれ独立に管理するとなると、担当者はさまざまなソフトウェアのコンソールの使い方に習熟した上で、それぞれが独立に上げてくるレポートを自力で統合することで状況を把握する必要があるが、これは考えるまでもなく煩雑で面倒な作業だ。
セキュリティに関連する作業であっても、できれば運用管理システムの元で統合し、可能な限り自動化していかなくては、効率的な運用管理は実現しない。
セキュリティに対する対応が運用管理作業と切り離せない以上、両者を統合して効率的な作業ができるようなインタフェースを整えることは必須といえる。
このためにもっとも有利な立場にあるのがMicrosoftであることは明らかだろう。
ノウハウの提供
Microsoftは単に製品を提供するだけではなく、製品を活用するために必要なノウハウの提供にも積極的に取り組んでいる。このノウハウを改めて製品の形に整理したのが、「管理パック」だ。
たとえば、System Center Operations Manager 2007で提供されている管理パックでは、OSやアプリケーション、コンポーネントなど、さまざまなソフトウェアを対象とした管理のノウハウがパッケージ化されている。