ソニーCEO:「われわれはイノベーション力を取り戻した」

文:Vivian Yeo(ZDNet Asia) 翻訳校正:編集部 2008年09月11日 15時53分

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 ソニーは、同社がイノベーション力を取り戻したというメッセージを広く伝えようとしている。

 ソニーの会長兼最高経営責任者(CEO)であるHoward Stringer氏は現地時間9月9日、複数の分野における「世界初」に言及し、同社がそれまで苦戦していると思われていたすべての分野で「復活した」と述べた。Stringer氏が、2005年のCEO就任以来初めてとなるシンガポール訪問でメディアに対して発言した。

 業界をリードしているとソニーが主張する分野の1つの有機EL(OLED)テレビがあり、これはStringer氏によると「本当に画期的なマイルストーン」であるという。ソニーは2007年12月に世界に先駆けて日本で有機ELテレビを発売し、2008年に入ってから北米でも発売した後、欧州でも近々発売する予定にしている。Stringer氏は「他社も今後同様の商品を発売するとアピールしているが、われわれはすでに販売しているのだ」と述べている。

 また、同氏が言及したイノベーションのいくつかは、ソフトウェア分野のものである。Stringer氏によると、同氏がCEOに就任した当時のソニーはハードウェアに注力しており、組織も縦割りであったものの、今では「ソフトウェア製品」の設計により注力するようになってきているという。

 Stringer氏によると、さまざまな業務部門のソフトウェアエンジニアの交流を促進するために、同氏はカクテルパーティを主催し、彼らが自身と、自身のかかわっているアプリケーションについて互いに情報を交換するよう奨励したという。また同氏によると、エンジニアらはその後、自身の時間を使い、所属部門をまたがって一緒にアプリケーションを開発するにまでいたったのだという。

 「当時、より先進的なものを開発したいという欲求が大きかったことは明らかだった」(Stringer氏)

 Stringer氏は、より時流に即した視野に立った結果、「PLAYSTATION Network」に相互運用が可能なデジタル著作権管理(DRM)を組み込んだのだと述べている。また、同氏は「われわれは以前、プロプライエタリなDRMを使用していたが、今回のものは相互運用が可能であり、顧客にとってより有益である。そしてそれは良い兆候だ」とも述べている。

 Stringer氏は、「ソフトウェア開発に関して揶揄されてきた企業」であるという経験から、PLAYSTATION 3およびPlayStation Portable(PSP)の顧客向けデジタルメディア配信サービスであるPLAYSTATION Networkを「あまり話題にならないようにスタートさせた」ということを認めている。同氏は、この選択が「大きな成功」をもたらしたと述べている。

 「われわれは次に、VAIOとウォークマン、携帯電話をこのPLAYSTATION Networkに接続できるようにすることで、PSPではなくこういった機器の間でシームレスかつ自由に同じコンテンツを配信できるようにする必要がある」(Stringer氏)

 Stringer氏によると、ソニーの目標は機器間の通信を進めて、最終的にソニー製品の90%がネットワーク上で通信できるようにすることだという。これによって、ユーザーは好きなデータをすべて、ある機器から別の機器へと、例えばノートPCからPSPへと移動できるようになると同氏は説明している。

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