LinuxやiPhoneも対応の仮想化管理ソフト、ヴイエムウェアから

文: Roger Howorth(CNET News.com) 翻訳校正:湯木進悟

2008-09-19 06:31

 VMwareの主力となる仮想化管理ソフトウェア「VirtualCenter Server」の次期バージョンは、LinuxやiPhoneにも対応することを、同社最高技術責任者(CTO)のStephen Herrod氏が発表した。

 Herrod氏は、米国時間9月17日にラスベガスで開催されたVMWorldカンファレンスの基調演説において、VMware VirtualCenter Serverの最新版が、Linux上でも稼動し、あらゆる必要なソフトウェアが組み込まれた、すぐに利用できる仮想マシンとして、仮想アプライアンスの形で提供予定であることを明らかにした。

 また、Herrod氏は、VirtualCenter Serverへのアクセスに用いられる、次期バージョンの「VMware Infrastructure(VI) Client」が、Appleの「iPhone」や他のモバイルデバイスにも対応すると語った。これにより、企業は、VirtualCenter Serverの管理、つまりは仮想マシンの管理に、モバイルデバイスを使用可能にすることが求められてくる。

 今回の2つの発表は、もはやVMwareをインストールして、サーバを管理するソフトウェアをホストしておくために、MicrosoftのWindowsのみに頼らざるを得ない状況が必要なくなったことを意味している。VirtualCenter Serverは、現在はWindowsソフトウェアとしてのみ利用可能である。

 Herrod氏は演説で、第2の「ESX Server」システム上にホストされ、複製仮想マシンとして機能する、VirtualCenterのアドオン「VMware Fault Tolerance」も発表している。万が一、メインシステムの利用が不可能になれば、VirtualCenterは、自動的に複製の仮想マシンへとフェールオーバされる。Herrod氏は「複製システムへと移行したことに、ユーザーは気づくことすらないだろう」と述べた。

 その後、VirtualCenterは、自動的に他の複製システムを作成し、元の仮想マシンのフェールオーバ機能が、引き続き維持されるように計らわれることも、Herrod氏は明らかにしている。フェールオーバ機能は、VMwareの「VMotion」技術がベースとなっており、仮想マシンで提供されるサービスを一切中断することなく、別のホストサーバへ仮想マシンを移行することが可能になる。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]