Notesマイグレーションの本質は経営改革にあり--企業のコラボレーション基盤を考える(7) - (page 5)

富永康信(ロビンソン)

2008-09-26 21:50

Notes改革に向けた5つのステップ

 リアルコムでは、Notes改革プロジェクトの進め方としてシックスシグマのプロセス改善手順である「DMAIC (ディーマイク)ワークステップ」によるアプローチを推奨している(図2)。

 これは、

  • Define(目的と課題の定義)
  • Measure(現状の調査測定)
  • Analyze(解決策の検討)
  • Improve(改善施策の実施)
  • Control(成果の拡大展開)

 の5つのフェーズを試行錯誤しながら回すプロセス改善サイクルのことである。

 プロジェクト実施にあたっては、「どの業務のどの課題に情報共有を行うべきか」「課題の現状はどうなっているのか」「改善することでどんな効果が達成できるのか」「改善施策を実施して効果を達成する」「実施する改善施策を拡大し効果を最大化させる」といった、5つのステップでストーリーを作っていくことが有効だという。

 だが、これをシステム部門が単独で進めていくことは困難だ。経営企画部などの関連部署と連携し、あるいはコンサルタントを活用しながら現場の話を聞き、業務の問題点をあぶり出し、どんなルートで情報が流れているのか、営業が業務上必要とする情報とは何かといったことと、現状のNotesの利用状況とのフィット&ギャップを詰めていくことが必要となる。

 最後に吉田氏は、「今後技術や環境が絶え間なく進化していく中で、どうしたら変化に適応できる企業体質になれるのかという視点でコラボレーション基盤のあり方を考えることが重要だ」と重ねて強調した。

DMAICワークステップ 図2:Notes改革において活用されるDMAICワークステップのアプローチ(出典:リアルコム)

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