次は文法を攻める
そこで、次に手をつけたのが「TOEIC TEST GRAMMARパーフェクト攻略」(松野守峰 著)です。これでTOEICの文法を総復習しました。同時に、アルクの通信講座「TOEIC TEST 860点スーパーマラソン」も始めました。アルクの教材は、ヒアリングマラソンの時と同じようにCDを全部MP3プレーヤーに移し、通勤中と移動中に聞いて英語に触れる時間を必ず作るようにしました。
私が恵まれていた点は、毎日英語のメールや文書を大量に受け取り、時には英語の文章を書き、電話会議などで外国人が話しているのを聞く機会もあったことです。そういう意味で、ビジネスを題材にしたTOEICの内容はとても身近でなじみのあるものでした。覚えた言葉や言い回しがすぐ現場で応用できることも、覚えた内容を定着させることにつながりました。英語のためというよりは仕事のために、メールに素早く正確に目を通すようにしたことで、TOEICのリーディングスピードも自然とあがっていきました。
一方で、飽きっぽい性格の私は、NHKの「ビジネス英語」など継続しなくてはいけないものにはあまり注力せず、「英語で仕事ができますか?」といった書籍などで自分にプレッシャーをかけることも避けていました。あまり綿密にスケジュールを組んで自分に負荷を与えてしまうと、仕事の都合で予定通りできなかった時に全部投げ出してしまったり、ストレスがたまって嫌になってしまったりするからです。長く続けるコツは、英語と常にゆるい関係でつながっておくこと。これで十分だと思いました。結果、アルクの通信講座は期限までにテストが提出できたことはほとんどありませんでしたが。
英語との良い関係から1年後
こうして入社から1年が経過した2005年11月、1周年記念として受験したTOEICでなんと905点を出すことができました。今思えば、文法の勉強などは不十分な点が多かったのですが、リスニングで満点が取れ、それが全体の点数を押し上げる結果となりました。
どちらかというとTOEICより、ビジネスの場で使える英語をマスターするということに主眼をおいた勉強でしたが、何とか私の入社を許してくれた上司への恩に報いることができた気がしてほっとしました。それ以来TOEICは受けていませんが、今でも仕事以外で英会話学校に通っていますし、仕事で役立つビジネス英語の学習をゆるーく継続しています。
私の場合、外資系企業への転職が英語学習の転機になりました。真の英語力は、TOEICのテスト勉強と思わず、実際のビジネスの場を想定して勉強に取り組むことで定着するのだと思います。また、英語を「越えなければいけない壁」として敵対視するのではなく、「いつも一緒」の「お友達」としてつきあうことで、長期的に良い関係が築けるのではないかと思っています。
勉強ツールとその活用度 | 「1000時間ヒアリングマラソン」アルク(利用度70%) 「TOEIC TEST GRAMMARパーフェクト戦略」桐原書店(利用度90%) 「TOEIC TEST 860点スーパーマラソン」アルク(利用度80%) |
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期間中の焦り度 | 70% |
勉強熱心度 | 70% |
結果 | 680点(2004年3月)→ 905点(2005年11月) |
結果満足度 | 95% 上司がとても喜んでくれたし、期待を裏切らないで済みました |