フィックスターズ、「Yellow Dog Linux」の米Terra Softを買収--Cellビジネスの拡大目指す

柴田克己(編集部) 2008年11月11日 19時13分

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 Cell Broadband Engine(Cell/B.E.)向けソリューションの提供を行うフィックスターズは11月11日、米国のLinuxディストリビューションベンダーであるTerra Soft Solutionsより、「Yellow Dog Linux」を含む全事業を買収したと発表した。10月31日付けで全事業を対象とした譲渡契約を締結し、資産および全従業員の引継が完了している。買収額は非公開。

 フィックスターズは2002年創業。2004年よりCell/B.E.アプリケーションの開発や最適化サービスを提供している。企業におけるCell/B.E.の導入に必要なハードウェア調達から、開発環境整備、ソフトウェア開発までのソリューションを提供しており、高速計算、大容量データ処理が求められる分野へのCell/B.E.の普及を目指す。特に、金融、デジタルメディア、医療、製造検査の4産業に注力しているという。

 今回同社が買収したTerra Soft Solutionsは、1999年に創業したPower系アーキテクチャ向けLinux OSのディストリビューションベンダー。AppleのVAR(付加価値販売業者)としてのビジネス展開に加え、2005年からCell/B.E.への取り組みを開始し、2006年にはCell/B.E.を搭載したソニーコンピュータエンタテインメントのゲーム機「PLAYSTATION 3」対応のLinuxを発売したことでも知られる。同社のLinux製品としては、フリー版の「Yellow Dog Linux」に加え、企業向けサポートを含む「Yellow Dog Enterprise Linux」、分散コンピューティング向けクラスタマネジメントミドルウェア「Y-HPC」などがある。

三木聡氏 フィックスターズ代表取締役社長CEOの三木聡氏

 フィックスターズ代表取締役社長CEOの三木聡氏は、企業におけるCell/B.E.の導入を促進するために、プラットフォームからアプリケーションまでをカバーする統合ソリューションの提供が重要であることを説明。信頼性の高い、安定したLinuxディストリビューションを顧客に提供することは、Cell/B.E.を中心としたエコシステムの確立に向けた施策のひとつであると、今回の買収の狙いを述べた。今後、米国および日本でのCell/B.E.向けLinuxおよびソフトウェアの開発サポートを強化すると共に、開発技術者の育成などを行い、Cell/B.E.の普及促進を図るという。

 Terra Softより譲り受けたLinux事業は、フィックスターズの100%出資子会社である米Fixstars Solutions Inc.が引き継ぎ、三木氏は同子会社のCEOを兼任する。また、前Terra SoftのCEOであるKai Staats氏も、COOとして同子会社に残る。なお、今回買収した事業による初年度の売り上げ見込みは約8000万円という。

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