30年前のモジュールがクラウドで動作する
一般に、生産管理に手を入れるとなると、その大変さは大企業も中小規模企業も変わらないと言われる。そんな生産管理システムの真価はどこにあるのだろうか。
「生産管理でどのような効果を出すのか。典型的な効果のひとつが、在庫が減ることだ。ただ、その瞬間は減るかもしれないが、売上が増減した場合に、その変化に追随して在庫を減らせるかどうか。そこが生産管理の難しさだ。生産活動が改善の繰り返しであるように、生産管理も長く使い続け、改善していかなければならない」 (花田氏)
glovia.comは、30年間、一貫して同じ業種、同じ業態にフォーカスし、世代ごとに有効な機能を追加してきたという。製品自体の改善の継続性が重要なのだ。花田氏は「30年の歴史の中でプラットフォームは大きく変化したが、その上で30年前のプログラムはまだ動き続けている。Javaの仮想マシンのような考え方を30年前から持っており、様々なプラットフォームに対応するコンセプトを持っている」と説明する。
2008年11月には、米Salesforce.comでglovia.comの販売モジュールがSaaS形式で利用できるようになった。このモジュールも30年前から存在したモジュールをベースとしているというから驚きだ。花田氏は「クラウドコンピューティングのような最新の環境でも動作する。glovia.comは、長期間にわたり安心して使い続けられることを日本の製造業に伝えたい」と話す。