欧州第一審裁、独禁法を巡るインテルの申し立てを棄却

文:Brooke Crothers(Spacial to CNET News.com) 翻訳校正:湯本牧子、高森郁哉

2009-01-28 12:14

 欧州第一審裁判所は現地時間1月27日、独占禁止法違反の訴えに対応する期限の猶予を求めていたIntelの申し立てを棄却した。

 Intelは2008年10月、欧州司法裁判所に次ぐ権威を持つ第一審裁判所に申し立てを行い、自社の正当性を主張するための追加文書を用意する期間が必要だとして、欧州委員会による調査を延期するよう求めていた。

 世界最大のチップメーカーであるIntelは、大手小売業者に対しライバルのAdvanced Micro Devices(AMD)のチップを購入しない見返りに報奨金を出したとして、欧州委員会から非難されている。

 Intelはこれまで、自社の商慣行は適法であり、消費者に損害を与えるものではないと主張してきた。

 一方、AMDはこの裁定を歓迎した。AMDで法務担当エグゼクティブバイスプレジデントを務めるTom McCoy氏は声明の中で、「今回の決定は、この問題に関して不変かつ明白な判例法に完全に一致するものであり、Intelによる申し立ては欧州委員会の意思決定プロセスを遅らせる試みにすぎなかった」と述べた。

 今回の裁定を受け、欧州委員会は今後、Intelが弁明のために提出する追加文書を調査する法的義務を負わなくなる。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]