Symbian OSベースの新たなモバイルワームが出回る

文:Dancho Danchev(Special to ZDNet.com) 翻訳校正:石橋啓一郎 2009年02月21日 17時19分

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 F-SecureとFortinetは新たに発見されたモバイルマルウェアを調査中だ。このモバイルワームは、「SymbOS/Yxes.A!worm」あるいは「Sexy View」という名前で識別されている。このマルウェアはS60 3rd Editionシリーズのデバイスに影響があり、Symbianによって署名された有効な署名を備えているため、モバイルデバイスユーザーに正規のアプリケーションであると誤認させるものになっている。伝播方法としては、このSexy Viewは感染したデバイスからすべての電話番号を集め、このマルウェアのコピーをホストしているウェブサイトへのリンクを持つショートメッセージを、それらすべての番号に送るという方法を取っている。

 SymbOS/Yxes.A!wormは、2009年に実際に流通しているものが発見された2つめのモバイルマルウェアだ。1月には、Kaspersky LabsによってTrojan-SMS.Python.Flockerが発見されている。これは流行なのだろうか、一時的なものなのだろうか。それとも、日和見主義者が2009年にモバイルマルウェアが流行するかどうか試しているのだろうか。

 スパムとフィッシング詐欺から類推すると、スパム業者もフィッシング業者も、標的を狙うにはあらかじめ収集した巨大な電子メールのデータベースを必要とする。古いスタイルの辞書攻撃では、彼らはユーザー名を推測してそれをメールボックスと結びつけていたが、現在のはるかに成熟した地下マーケットでは、セグメント化された(国、都市、業界などに電子メールが結びついた形の)電子メールアドレスが流通しており、サイバー犯罪者たちはこれらのデータベースを簡単に彼らの攻撃管理キットに統合することができる。

 SymbOS/Yxes.A!wormで特に興味深いのは、このワームの主要な目的は感染したデバイスから、電話番号、IMEI、IMSI、端末の種類などの情報を収集することのように見えるということだ。このデータ収集の手法は、電子メールに関する情報収集ツールのものとかなり似ており、長期的には収集されたデータは収益化され、詐欺師たちに再販売される。電話を利用する詐欺師の活動は活発で、WhoCallsme?800notesなどのサイトが成功を収めているのはそのためだ。

 さらに、FortinetのThreat Research TeamのシニアマネージャGuillaume Lavet氏は、SymbOS/Yxes.A!wormの広がり方に、将来のモバイルボットネットの可能性を見いだしている。「われわれが分析した限りでは、このワームは現在のところ、接触しているリモートサーバから命令を受けることはない。しかし、攻撃サーバに置かれているコピーがサイバー犯罪者の制御下にある以上、彼らはそれをいつでも好きなときにアップデートすることが可能であり、事実上このワームを突然変異させ、機能を付加したり削ったりすることができる。われわれはモバイルボットネット発生の瀬戸際に立っていることになる」(Lavet氏)

 有り難いことに、キャリアや端末メーカー、サービスプロバイダーは、明らかにモバイルマルウェアの脅威が大きくなっていることを意識しており、彼らの考え方の方向性は正しいように見える。McAfeeの2009年のMobile Security Reportによれば、「モバイルデバイスを安全にするための費用は誰が負担すべきか」という問いに対し、モバイル機器メーカーの44%がその責任は顧客ではなく、彼ら自身にあると答えている。

 携帯電話の番号や物理的な場所が、詐欺の標的選びのために、地下経済で価値ある商品としてやりとりされる時代になっても、ユーザーの警戒心は費用対効果の高いソリューションであり続けるはずだ。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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