スマートフォンから接続を行う場合の短所
スマートフォンからリモートコントロール用のソフトウェアやウェブサービスを利用するというエクスペリエンスは、RDPやVNC、ウェブサービスのいずれを用いる場合であっても、ノートPCやデスクトップPCをクライアントとして利用する場合に比べると、少し勝手が違っているはずである。最も大きな問題は画面サイズだろう。フルサイズのクライアントコンピュータで見るようにデスクトップ全体を見渡すことができるわけではなく、大部分のリモートプログラムでは、一度にデスクトップの一部分しか表示させることができないだろう。このため、操作が困難に感じられる場合もある。
また、マウスなどのポインティングデバイスが使えないために、普段はそういったデバイスで行っている操作をキーボードによって行わなければならないという短所もある。拡大や縮小、ツールバーへのアクセス、右クリックといった操作がキー入力で行えるようになっているとはいうものの、そういったキーの組み合わせを覚えるには少しばかり時間がかかるかもしれない。
さらに、特に3Gネットワークを使用した場合、パフォーマンスの悪さを感じることがあるかもしれない。そういった場合、リモートデスクトップ接続による定常業務の遂行がとても困難に感じられることもあるはずだ。
最後に、ほとんどのリモートデスクトップアプリケーションは4.99ドルから29.99ドル、あるいはさらに高価なものとなっており、スマートフォン用の他のアプリケーションに比べると高すぎるという不満もよく耳にする。こういった価格の高さゆえに、一般的なユーザーからすると、複数のアプリケーションを試用し、自らに最適なアプリケーションを見つけるということがためらわれるのである。
まとめ
こういった短所があるとはいえ、スマートフォンからデスクトップに接続できるということは、ある種の状況において大きな助けとなる場合もある。また、RDPやVNC、さまざまなウェブベースのサービスによって仕事を遂行できるという利点もある。ただし、PC間の接続で使用される類似プログラムのようなシームレスできびきびとしたエクスペリエンスは期待しない方がよいだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。