一橋大学、メールセキュリティアプライアンス「Mirapoint RazorGate」を採用

富永恭子(ロビンソン)

2011-02-15 18:45

 国立大学法人一橋大学(一橋大学)は、同大学の新メール環境にミラポイントのメールセキュリティアプライアンス製品を採用した。

 採用されたのは、「Mirapoint RazorGate 600」および「Mirapoint RazorGate 160」の2製品。メール環境のシステム設計、導入およびサポートについては、ミラポイントの国内代理店である日商エレクトロニクスが担当した。新メール環境は、2010年5月に本稼働を開始している。

 一橋大学の情報基盤センターでは、2009年度を最終年度とした事務情報システム再編の中期計画において、事務処理の迅速化と効率化を進めていた。その中で、事務系クライアントPCにおいて、大量のスパムによる業務阻害とスパムに紛れたウイルスの感染被害が発生し、スパムの削除と必要なメールの選別に追われる職員から対策が望まれていたという。そのため、事務用メールサーバの更新に伴うメール環境の改革が課題となっていた。

 具体的には、メール環境をウェブメール化し、メールデータをメールサーバ上で集中管理する方法を求めた。これにより、PCにはメールデータを保存しないようにする一方、担当の引き継ぎをスムーズにするため、担当業務用メールアドレスを併用しながら個人用アドレスも配布でき、必要に応じてシームレスに使い分けながら運用できる新たなシステムを目指したという。

 一橋大学では、この前提でメールセキュリティ製品を検討した結果、RazorGateの特長である数種類のセキュリティ機能から構成される「マルチレイヤプロテクション」による強固なメールセキュリティ環境を高く評価したという。構成として、スパム対策においては、ネットワーク側でメール送信者が疑わしいかどうかを判断する「MailHurdle」とメール自体の信頼性を評価する「RAPID Anti-Spam」を併用した。

 MailHurdleは、初めてのメール送信者にはビジーを返信し、再送信後に送信者情報を登録してメールをメールサーバに届ける仕組み。これにより、多くのスパムをネットワーク側で除外できるという。また、RAPID Anti-Spamでは、スパムウイルス情報を常時収集、蓄積するデータベース(リアルタイムディテクションセンター)に照会し、正常なメールかスパムメールかの判定をリアルタイムに行う。画像や多国語スパムにも対応するため、誤検知の大幅削減が可能という。

 また、ウイルス対策では、通常のパターンファイルに基づくウイルス対策エンジン以外に、パターンファイルが出される前にウイルスを予知検知する「RAPID Anti-Virus」も利用している。これにより、RazorGateの特長であるマルチレイヤプロテクションをフルに活用し、段階ごとに各種セキュリティ機能を適用して、より精度が高いメールセキュリティ環境を構築したという。

 一橋大学では、Mirapointの専門性の高いアプライアンス製品によるTCO削減効果と可用性の高さを評価するとともに、今後、情報基盤センターを核とした戦略的な情報化施策と情報環境整備を促進させる計画だとしている。

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