ジェイズ、クラウド認証サービス発売--パブリックとプライベートでSSOを実現

ZDNET Japan Staff

2012-02-17 17:34

 ジェイズ・コミュニケーションは2月16日、米Symplifiedが開発するクラウド認証サービスの販売を開始した。パートナー企業を通じて販売される。

 Symplifiedのクラウド認証サービスはシングルサインオン(SSO)とアクセス制御、ID管理などで構成されるアイデンティティ/アクセス管理(Identity and Access Management:IAM)システム。プライベートクラウドとパブリッククラウドの区別なくSSOを実現できるという。認証プロトコルのSAMLに準拠したサービスかどうかを問わず、SSOを実現できるとしている。

 管理者はエンドユーザーに対して同サービス経由でのクラウドサービス利用を強制適用できる。本来、対応ブラウザであれば利用できてしまうクラウドサービスに対して、オフィスの運用ポリシーを適用できるようになり、ネットワーク境界にとらわれないクラウド向けセキュリティを講じることができると、そのメリットを強調している。

 Symplifiedを導入すると、エンドユーザーがブラウザを開くと管理者が許可したクラウドサービスのアイコンが並んだポータルが表示される。エンドユーザーは一度Symplifiedにサインインしてしまえば、アイコンをクリックしてすぐに利用を始めることが可能だ。SAML非対応のクラウドでは、ポータルでアカウント情報を一度入力する必要があるという。

画面に表示されたバーからログインすると、アイコンをクリックするだけで各種サービスにアクセス可能になる。
画面に表示されたバーからログインすると、アイコンをクリックするだけで各種サービスにアクセス可能になる。

 サービスは「Symplified」と「Symplified + Symplified Identity Management」の2つで構成。前者はSSOとアクセス管理の基本機能を利用できるライセンス。後者は基本機能にエンドユーザーを管理する機能も利用できるライセンス。どちらも1、2、3年の契約が用意されている。

 パートナー経由での販売となるが、市場価格は1ユーザーあたり年額2000〜3000円程度になると推測される。

 ジェイズ・コミュニケーションでは2012年にクラウドとモバイルの企業利用が一層進展することを見込んでおり、両者に軸足を置いた製品やサービスの整備に注力している。特にネットワークセキュリティ製品の販売に強みを持つことから周辺領域の開拓を進めており、1月18日にはファルコンシステムコンサルティングとの資本業務提携を発表。ファルコンシステムコンサルティングはマトリクス認証製品「WisePoint」のスマートデバイス対応を進めており、この提携でもセキュリティとモバイル、クラウドに注力している様子がうかがえる。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]