金属加工大手の日本軽金属は、基幹系システムのバックアップとリストアでアプライアンス「PlateSpin Forge」を採用した。ノベルが8月22日に発表した。
日本軽金属は内部統制の整備を進める中で、事業継続計画(BCP)に基づいたシステム対応の一環として災害復旧(DR)の仕組みを構築する必要に迫られていた。
VMware製品でサーバを仮想化していた同社は、仮想サーバのデータをバックアップしても、OSやミドルウェアのバージョンが混在していたり、パッチ対応が必要だったりしたことから、リストアでも大きな課題を抱えていたという。現在、メインフレームのオープン化を進めており、それに伴う障害対応の複雑化への対策も急務となっていた。
そうした同社が問題発生時に求めているのは、1日以内の復旧であり、即時復旧が可能なデータのクラスタ化や同等の待機システムの構築は、コスト面で非現実的と判断。PlateSpin Forgeの採用は、これらの課題に対応する唯一の選択肢だったと説明している。日本軽金属では、2011年8月から販売や会計など優先度の高い基幹系システムから開始し、最終的には100以上の重要なサーバすべてをPlateSpin Forgeでバックアップする。
現在は、横浜と明石のデータセンターでシステムの二重化を実現しているが、今後はグループ企業を含む各生産拠点の業務システムを包括したバックアップ体制を確立し、グループ全体としての可用性を高めていく計画だ。海外拠点で稼働している重要なシステムについても、国内と同様に検討を進めていく。