NTT Com、「NFV」技術を提供--ファイアウォールなどをクラウドから利用

NO BUDGET

2014-05-30 08:00

 NTTコミュニケーションズは5月29日、1月に買収を完了したVirtela Technology Servicesのネットワーク機器の機能を仮想化する技術「NFV(Network Functions Virtualization)」や運用ノウハウを活かした機能をネットワークサービス「Arcstar Universal One」のオプションとして提供する。7月から海外で、8月から日本国内で販売する。

 NFVは、各種ネットワーク機器の機能をサーバなどに機能集約して提供する。今後提供するサービスでは、これまで物理的に構築していたWAN高速化装置やファイアウォールなどのネットワーク機器を仮想化できる。ポータル画面などを通じてユーザー企業自らが必要に応じてネットワークや各種機器の設定変更ができる。導入コストを削減、納期を短縮できるという。

 今後提供されるクラウドサービスは、アプリケーション高速化やファイアウォール、IPSec VPNゲートウェイ、SSL VPNの4つを予定している。

 クラウド型アプリケーション高速化では、アプリケーションの性能を向上させることで、グローバル規模でのIT活用やクラウド上のアプリケーション処理も迅速に対応できるという。

 クラウド型ファイアウォールでは、ファイアウォールや攻撃防御、マルウェア対策、URLフィルタリングなど必要なセキュリティサービスをパッケージ化し、クラウド上で提供する。NTT Comの世界50の接続拠点の中から最寄りの拠点を経由して安全にネットに接続できるという。

 クラウド型IPSec VPNゲートウェイでは、パブリッククラウドや各拠点からもネットを活用し迅速に安全な企業ネットワーク環境を構築できるとしている。クラウド型SSL VPNでは、さまざまなモバイル端末から、社内システムに安全にリモートアクセスできるという。

 今回のサービスでユーザー企業が自前で構築、保有していたネットワーク機器についても、ストレージやサーバなどのクラウド化とあわせてクラウド上で利用することで、50%超の運用コスト削減、数カ月から数分への納期短縮など、柔軟で利便性の高い高信頼のネットワークを利用できるという。導入モデルと効果は図のようなイメージとなっている。

ケース1
クラウド型アプリケーション高速化サービスを10拠点で利用
ケース2
クラウド型ファイアウォールサービスを10拠点で利用

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]