企業間のデータ連携を促す--経産省の評議会が発足

山田竜司 (編集部) 2014年06月24日 12時12分

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 経済産業省は6月20日、「データ駆動型(ドリブン)イノベーション創出戦略協議会」の第1回を開催した。データ駆動型イノベーション創出戦略協議会は、経済産業省が企業の壁を越えてデータを共有、活用し付加価値を生むための取り組みだ。商務情報政策局情報経済課長の佐脇紀代志氏は、ソーシャルメディアやスマートフォンなどに組み込まれたセンサの価格が下がったことにより、非常に多くのデータを安価に獲得できるようになってきていることなど環境の変化を説明した。

 一方、異業種や企業の壁を越えたデータの共有による新たな企業連携や、産業の創出は限定的だと指摘した。この理由として「市場に存在するデータが分散しており、最適なデータに出会いにくい」「パーソナルデータの利用には、消費者の不安を持つ傾向にある」「異分野でのデータ共有や連携のリスクとリターンが読めず、経営者はデータ活用に消極的になりやすい」などを挙げた。

 会を通じ、情報交換、ビジネスマッチング、課題解決などを進める。会にはアドバイザーとして国立情報学研究所の所長の喜連川優氏や慶応義塾大学の國領二郎氏、村井純氏などが就任する。

 今回の評議会ではデータ事業者や企業間データを連携させるための取り組みなどを紹介した。すでに数十の企業が加盟するデータエクスチェンジコンソーシアムは「データはさまざまな業種、企業間で連携してこそ価値を持つ」と説明した。

 いわゆるデータサイエンティストを育成する一般社団法人「データサイエンティスト協会」で代表理事を務めるブレインパッドの草野隆史氏は「データサイエンティストという職業の要件が定まっておらず、雇用の際にスキルのミスマッチが発生している」と指摘。データサイエンティストの定義を定めるとしている。

 日経BPが創刊した雑誌「日経ビッグデータ」はユーザーが「新規事業を創世するためにデータを集めている」という調査結果を紹介し、経産省の取り組みの整合性を示した。このほか、データを使ったビジネスをユーザー視点でコンサルティングするネットイヤーや、ソーシャルメディアを分析する事業を営むホットリンクなどの取り組みを紹介した。

 データ駆動型イノベーション創出戦略協議会は8月頃まで継続的に協議会を開催し、夏頃をめどに確定したビジョンを発表する予定だ。佐脇氏は「われわれは企業間では交流しにくい企業間のデータ活用を促す。事業者同士のマッチングのほか、アジアも含めた、データの交流基盤を造るためを場所を提供したい」とビジョンを語った。


データ駆動型(ドリブン)イノベーション創出戦略協議会の目指す姿
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