クラウドサービスのSoftLayer買収から1年--IBMが新サービスを発表

Larry Dignan (ZDNET.com) 翻訳校正: 川村インターナショナル

2014-07-15 15:30

 IBMが「SoftLayer」クラウドサービス向けの一連の新サービスを発表した。これらの新サービスは「Watson」プラットフォームの開発とソフトウェア定義型ストレージを中心とするもので、SoftLayerパートナー市場の拡大を目指す。

 IBMが1年前に20億ドルで買収したSoftLayerは、ハイブリッドクラウド分野における同社の主力製品だ。IBMは「Amazon Web Services」(AWS)やGoogle、「Microsoft Azure」といった大規模なプロバイダーに対抗しようとしている。そしてさらに、SoftLayerを自社のハードウェア、ソフトウェア、およびサービスと統合して、ハイブリッドデータセンターの実現を目指している。

figure_1

 IBMは数値データも明かした。それによると、WhirlpoolやSicoss Group、Generaliを含む6000の顧客が既に、SoftLayerに重要なオペレーションを移行しているという。IBMは第3四半期、12億ドルのクラウド投資の一環として、同社の「Power Systems」を基盤とする4つのデータセンターを開設する予定だ。

 SoftLayer向けの新しいサービスには以下のものがある。

  • コグニティブコンピューティング向けエコシステムの構築を支援する「Watson Developer Cloud on SoftLayer」。
  • 自然言語によるビッグデータクエリを実現する「Watson Engagement Advisor on SoftLayer」。
  • SoftLayerで提供されるサービスとしての「Bluemix」プラットフォームの拡張。
  • クラウドとオンプレミスのデータをつなぐ「Elastic Storage」。
  • 環境を管理する機能を備えた自動サービス管理システム「IBM Cloud Modular」。
  • 複数のハイブリッドクラウド環境間の相互運用性を実現する「Jumpgate」。Jumpgateによって、「OpenStack」APIとプロプライエタリなベンダーAPIの相互運用が可能になる。
figure_2

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]