マイクロソフト「.NET」のオープンソース化が意味する6のこと

Joe McKendrick (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 川村インターナショナル

2014-11-25 06:00

 Microsoftは先頃、同社がサーバサイドの「.NET」スタック全体をオープンソース化し、.NETをLinuxや「Mac OS」プラットフォーム上で動くように拡張しようとしていることを発表した

 この変更は、Microsoftの意図に対してこれまで懐疑的な態度を取ることの多かったITコミュニティーでも、温かく受け入れられた(筆者の良き友人であるAdrian Bridgwater氏は例外かもしれない。同氏は、Microsoftのオープンソース化の動きは、同社による世界支配を一層強固にすることが目的なだけだと示唆している)。

 米ZDNetのMary Jo Foley記者の記事にあるように、.NETのオープンソース化の動きは、2014年に4月に始まった一連の変更の最新のものに過ぎない。同記者は、当時Microsoftが、「ASP.NET」、「.Net コンパイラプラットフォーム(Roslyn)」、「.NET Micro Framework」、「.NET Rx」、そして「Visual Basic」と「C#」のプログラミング言語など、同社の数多くの開発者テクノロジをオープンソース化する計画を発表したと伝えている。こうしたテクノロジは、新たに設立された.NET Foundationを通じて公開されることになっていた。今回の最新の変更では、Microsoftは「MITのオープンソースライセンス下でオープンソース化される対象として、新たに.NET共通言語ランタイム(CLR)、Just-In-Timeコンパイラ、ガベージコレクタ、基本クラスライブラリを追加した」とFoley記者は書いている。

 さらには、.NETに対抗するオープンソースプロジェクト「Mono」のテクノロジを統合する取り組みも行われている。MicrosoftがMonoプロジェクトで大きな役割を果たすのかどうか、興味深いところだ。

 しかし、.NETのオープンソース化は、全体として世の中に対して何か意味があるのだろうか。この記事では、.NETのオープンソース化の発表における6つの重要なポイントを紹介する。

 「Windows」はもはや、事実上、世界の標準OSではない。2002年に開始されて以来、.NETはWebサービスで最もよく選ばれるフレームワークだった。その後はサービス指向型のクラウド環境でも使われた。.NETは、Javaフレームワークの最大の競争相手であったが、.NETにはWindows搭載マシンでしか動かないという制約があった。少なくともオフィスレベルでは、世界中がWindowsで動いていた時代にはそれで問題なかった。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]