4割でx86やRISC、メインフレームなど異機種が混在--専任の運用負荷高まる

NO BUDGET

2014-11-27 19:23

 x86サーバやRISC&IA64サーバ、ビジネスサーバ、メインフレームといった異なるハードウェアが混在する環境でシステムを構築している日本企業は43.3%。従業員規模が大きくなるほど、これらの全てを導入する企業の比率が高くなる――。IDC Japanの11月27日に発表した調査で明らかになっている。

 特に従業員規模2500人以上の企業では3割以上の企業が該当するという。異機種が混在する環境の企業では、それぞれのシステムに精通したITスタッフを抱え、今後も教育し続ける必要がある。それぞれのシステムに関して技術動向や製品動向に関する知識を蓄えたり、修正パッチが出るたびに適用すべきか否かを判断したりする必要もある。こうした理由から、ITスタッフに対する既存システムの運用管理負荷が高まる。

国内企業でのサーバ導入状況:異機種混在企業の割合
国内企業でのサーバ導入状況:異機種混在企業の割合 (IDC提供)

 こうした状況について、IDC JapanではITスタッフの負荷軽減には“インテグレーテッドシステム”、いわゆる垂直統合型システムの導入が効果を発揮すると説明。だが、垂直統合型システムの導入で軽減されたITスタッフの作業負荷と時間を何に振り向けるのか、といった課題に直面するケースもあることが分かったという。

 IT部門には「新規事業に資する企画に労力を振り向ける」「データサイエンティストとしてのスキルを磨く」といった“お題目は残念ながら絵に描いた餅にすぎない”といった認識があるとしている。ITスタッフのスキルチェンジを図る必要があるためだ。

 IDC Japanのサーバー グループマネージャーの福冨里志氏が「ITベンダーは自社顧客の異機種混在状況を網羅的に把握し、導入状況に応じて分類すべきである。その上で、分類に応じて、パターン化した戦略、戦術を強化すべきである。その際、ユーザー企業のIT部門のスキルセットをどこに向かわせるか、といった点が顧客とWin-Winの関係を維持する上で重要になる」とコメントしている。

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