HP、無線LAN機器大手のアルバネットワークスを買収へ

Larry Dignan (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2015-03-03 10:51

 Hewlett-Packard(HP)は米国時間3月2日、Aruba Networksを買収することで合意したと発表した。買収の総額は約30億ドルで、狙いは無線LAN製品ラインナップの拡充と、コンバージドネットワーク製品の販売力強化だ。

 買収はHPの2015会計年度下半期に完了する予定。Arubaの年間売上高7億2900万ドルは、HPのネットワークビジネスに有意な影響を与える額であると同時に、HPのスケールメリットを享受できる額でもある。買収の完了後、Arubaの事業はHPのエンタープライズ事業に統合される。コンバージドネットワークに関する部門は、Arubaの最高経営責任者(CEO)であるDominic Orr氏と最高技術責任者(CTO)であるKeerti Melkote氏が率いる予定。

 HPは発表の中で、Arubaの買収はHPのネットワーク分野の強化に直結すると述べた。また、買収を正当化する要素として、次世代規格802.11acによるアクセス性の向上、Aruba製品とHPのエンタープライズ製品およびネットワーク製品の高い親和性、HPの販売チャネルによるAruba製品の販売力強化などを挙げた。

 HPのビジネスにArubaがどの程度の影響を与えるかについては、アナリストの間で意見が割れている。金融サービス企業Cantor FitzgeraldのアナリストであるBrian White氏は、Arubaの買収でHPのネットワーク製品ラインナップは確かに拡充されるとしながらも、HPはクラウドとビッグデータ分野の企業買収に資本を集中すべきだったと述べている。

 IDCのデータによると、無線LAN製品の市場におけるシェア1位はCiscoの48.4%で、Arubaの11.5%、Ruckus Wirelessの6.3%、HPの5.8%がそれに続く。Arubaの買収によって、HPは市場シェアを大きく伸ばすことになる。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]