守るだけじゃない--セキュリティ、ビジネス成長の牽引役という認識に:CA調査

NO BUDGET

2015-03-10 17:31

 CA Technologiesは3月10日、「アプリケーションエコノミーに対応するセキュリティを実現するための8つのステップ(8 Steps to Modernize Security for the Application Economy)」と題したセキュリティに関する調査レポートを発表した。モビリティやAPIの存在、ビジネス成長の加速といった理由で、セキュリティを従来の「コントロール」という保護の役割に加えて「イネーブルメント」というビジネス成長を牽引する役割として捉える企業が増えていることが明らかになったという。

 セキュリティで最も優先されることとして挙げられたのは「データ保護」(56%)で、続いて「モバイルの顧客満足度の向上」(42%)となった。49%がモビリティはセキュリティの実践方法とポリシーに重大な影響を及ぼしていると回答している。

 APIによる“組立式アプリ”のニーズを満たすため、79%が現在、自社のデータをAPIとして公開し、モバイルやウェブアプリケーションのデリバリを加速させ、顧客エンゲージメントを向上させ、新たな収益チャネルと機会を創出しようとしている。

 48%は、セキュリティはビジネスをより成長させる上で重要な項目であり、セキュリティによって成長を促進できると考えている。75%は、セキュリティの向上で提供できるようになった新サービスからの収益が増大している、あるいはその見込みがあると回答している。

 回答者によれば、今後3年間にIT投資の25%がセキュリティに向けられると予想(現在は18%)。セキュリティと、それによって得られる保護と「イネーブルメント」に対する新たな見方がセキュリティ投資の増大を促しているという。


コントロールかイネーブルか(CA提供)

 世界でも日本でもセキュリティの最も重要な役割として挙げられたのは「情報漏えい防止」。だが、世界平均が56%に対して日本は65%と若干高い。日本の場合、「コンプライアンスの準拠/向上」が40%、「モバイルの顧客体験の向上」が39%と続く。世界でも「モバイルの顧客体験の向上」が42%で「情報漏えい防止」に続いて2番目に多い結果となり、モバイルの重要性が増していることがわかる。

 セキュリティが向上した結果、得られた利点として世界では「顧客満足度と自社の製品やサービスに対する信頼の向上」が23%と最も高かったのに対して、日本では「ユーザーの生産性とビジネス上の柔軟性の向上」が20%と最も高かった。

 調査はCAの依頼でVanson Bourneが実施。世界13カ国の医療、製造、小売り、電気通信、メディア/エンターテインメントの各業界の1425人の要職者(半数が社長、副社長、ゼネラルマネージャー、取締役など)を対象とした。日本では100人が回答している。

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