オートバックスセブンは、マーケティング基盤を刷新し、個々の顧客に適したマーケティングを進めようとしている。購買データなどのビックデータ分析、個人の行動や嗜好にあわせてパーソナライズしたキャンペーンの設計、的確なタイミングと場所での配信、キャンペーン成果の評価に至る、一連のPDCAサイクルを社内で迅速に推進することが可能になるという。製品を提供した日本IBMが3月25日に発表した。
オートバックスセブンは、カー用品、車検や整備、車の販売などを提供する小売店舗で構成される。フランチャイズチェーンを運営しており、アクティブな会員695万人が利用しているという。
従来、さまざまな部署で顧客の購買データを収集、利用してきたが、2013年から各種購買データの一層の活用と、オムニチャネルでのキャンペーンを迅速に展開する狙いで、マーケティング部門を強化すべく組織を再編成。データ分析の一元化に取り組み、2014年11月から、新しいマーケティング基盤を導入した。
新しいマーケティング基盤では、顧客データを蓄積するデータウェアハウス専用機「PureData System for Analytics」、分析により的確なセグメンテーションができるデータマイニングソフト「SPSS Modeler」、統計解析ソフト「SPSS Statistics」を採用、さらに、個々の顧客にパーソナライズ化した情報を提供する基盤として、キャンペーン管理ソフトウェア 「IBM Campaign」と「IBM Mobile Push Notification」を採用した。
これまでより、高度かつ高速なデータ分析が可能となり、セグメンテーションの精度を向上させ、顧客に身近なスマートフォンに的確な情報を提供し、メールなどの開封率が25%、コンバージョン率が55%向上するキャンペーンもでてきているという。
オートバックスセブンは、新たなマーケティング基盤により、車の購入から、カー用品の購入、メンテナンス、車検や整備に至る、一連のカーライフサイクルの全てのステップにおいて、個々の顧客に応じた、的確な情報提供を可能にし、顧客の利便性を格段に向上させることができるとアピール。さらに、オムニチャネルの実現に向けた取り組みを加速させることができるとした。