栃木銀行、新営業店システムを導入--スタンド型スキャナなどで業務を効率化

NO BUDGET

2015-04-17 11:56

 栃木銀行では、第8次中期経営計画で掲げる「業務効率化・省力化」を実現するための柱の一つとして、さらなる顧客の利便性向上と行員の事務作業の効率化、厳正化を図るため、新営業店システムを構築した。

 4月20日から栃木銀行本店で稼働開始し、9月にかけて全営業店に順次導入を予定している。システムを構築した日立製作所が4月16日に発表した。

 新営業店システムの主な特徴は以下の通り。

最新の営業店端末機器

 システムと合わせ、スタンド型スキャナやプリンタなどの営業店端末機器も刷新。スタンド型スキャナにおいては、OCRで読み取った伝票の記載内容を自動認識し、PC端末上に取引画面を自動的に表示できるほか、口座番号などの情報を取引システム上に自動的に入力でき、手動での入力作業を削減するとともに入力ミスを防止する。認識可能な伝票は従来の5種類から18種類に拡大。

 また、運転免許証などの本人確認書類をスタンド型スキャナで読み取り、プライバシーにかかわる情報などを自動的にマスキングした上でコピーできるクイックコピー機能を新たに導入した。

 これにより、本人確認書類を顧客の目の届く範囲で安全に取り扱うことが可能となり、情報漏えい防止にも寄与する。さらに、テンキーパッドを新たに導入することで、窓口で顧客自身がキャッシュカードの暗証番号を登録できるようになった。

 その他、現金入出金機の自動精査機能や通帳伝票プリンタの媒体セット位置補正機能(スキューアライナ)の導入などにより、窓口行員の事務作業の効率化・厳正化を図っている。

事務作業を支援する各種機能

 複雑な処理を伴う事務作業の流れをPC端末の画面上に表示する、事務フローナビゲーション機能を導入。事務作業の手順を管理・閲覧できる事務規程管理システムと連携し、PC端末画面上へ事務規程や操作マニュアルを必要に応じて表示する。

 さらに、顧客の口座情報など元帳に含まれる情報の照会作業において、従来は専用帳票に印字した上で確認していたが、今回からPCの画面に表示できるようにし、印字作業を不要にした。これらの事務作業支援機能により、事務作業のさらなる迅速化とミス防止による厳正化を図る。

役席承認ワークフロー機能

 上位責任者である役席者の承認を必要とする取引については、従来の磁気カードを用いた承認を廃止し、PC上で承認登録を行うことができる役席承認ワークフロー機能を採用。これにより、窓口行員がフロア内を立ち歩かないで済むようにし、事務フローの効率化を図ることで、顧客の待ち時間を短縮する。

顧客情報連携機能

 行員が窓口で各種手続きを行う際、PC端末に入力した口座番号を基に、取引画面に顧客の属性を自動表示する情報連携機能を導入。これにより、行員は各顧客によりきめ細かな対応が可能となる。

 この新営業店システムには、日立の統合チャネルソリューション「FREIA21+ for NEXTBASE」(Financial REtailing Delivery System of Information-Advance21+ for Hitachi NEXT BAnking Solution for Excellent regional banks、フレイア21プラス フォア ネクストベース)が活用されている。

 FREIA21+ for NEXTBASEは、日立の地域金融機関向け共同アウトソーシングサービス「NEXTBASE」加盟行向けに日立の統合チャネルソリューション「FREIA21+」を適応させた、「NEXTBASE」の標準営業店システム。

 栃木銀行では、NEXTBASE加盟行との共同開発も含め、今後も多様化するニーズに応じた機能追加や各種制度対応などを迅速・柔軟に実施していく。

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