IBM、業界に特化した分析ソリューションの提供を開始

Larry Dignan (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2015-05-29 10:37

 IBMは米国時間5月26日、小売、銀行、金融サービス、通信などを含む特定業界向けの分析アプリケーション群「Industry Analytics Solutions」をリリースした。

 Industry Analytics Solutionsはあらかじめ分析モデルが組み込まれた100以上の分析アプリからなる。IBMが目指しているのは、多くのテクノロジー企業と同じく、すぐに簡単に使える分析ツールの提供だ。

 IBMによれば、これらの分析アプリでは、同社のサービス部門や5万以上の顧客エンゲージメントから得られたパターンやモデルが利用されているという。これらのアプリケーションには、分析モデルがあらかじめ用意されており、業界に特化したツール、ユーザーの役割に応じたダッシュボードなどを備えている。

 第1弾として、IBMはさまざまな業界向けに20種類の分析アプリケーションをリリースした。この第1弾が対象とする業界には、小売、銀行、財務アドバイザー、石油およびガスなどが含まれる。以下の画像は、1つ目が銀行向け、2つ目が小売向けのアプリケーションからのスクリーンショットだ。



 同社は将来のバージョンに向けて、モデルを最適化し、ビジネスニーズを満たせるよう設計パートナーと共同で取り組んでいると述べている。

 IBMはさらに、これらを同社の顧客エンゲージメントツールである「ExperienceOne」および作業管理やサービス管理を行う「Maximo Asset Management」と統合する予定であるとしている。

 IBMはAppleとパートナーシップを組んでiOSデバイス向けの業界アプリも提供しているが、違いについて次のように説明している。

 「IBM MobileFirst for iOS」ソリューションは、特定の役割における問題を解決する業界ソリューションであり、例えば、航空会社のパイロットがフライト計画を立てる際に、必要な燃料を計算するのを支援するといった機能を持っている。これらのソリューションは、あらかじめ定義された量のデータを管理し、iOSデバイス上で直接プロフェッショナルに分析を提供する。本日発表する「Industry Analytics Solutions」も、業界に固有のユースケースへの対応に焦点を絞っているものの、より幅広い分析機能を提供し、企業の内外の情報源から得られた複数の異なるデータを管理できる。Industry Analytics Solutionsは、企業の非常に複雑な問題を扱うことができ、複数の情報源からのデータを利用し、複数の種類のビジネスユーザーを支援する。Industry Analytics Solutionsには、特定の役割向けのインターフェースが用意されており、モバイルデバイス用に特化して設計されたものではない。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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