Red Hatは、大企業でもっともよく利用されているLinuxディストリビューションだが、次は企業がコンテナを利用する際に選ぶOSとしても一番になることを目指しているようだ。
同社はDockerとパートナーシップを組み、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)でDockerを利用するためのソフトウェアスタックの開発に取り組んでいる。今回リリースされたRHEL 7.2ベータでは、コンテナをサポートするためのインフラが改善されており、これには「OverlayFS」やユーザーの名前空間に関する機能強化も含まれている。RHELでDockerを扱いやすくするための試みには「Red Hat Enterprise Linux Atomic Hosts」などもあるが、こちらは6週間という早いサイクルでリリースが繰り返されており、今回のベータ版には組み込まれていない。
Red HatはDocker以外の部分を無視しているわけではない。同社は今回のベータ版に、数多くの新機能や機能強化を盛り込んでいる。
これには、いくつかのセキュリティ関連の機能が含まれる。インストーラにはセキュリティ設定共通化手順(SCAP)モジュールが導入され、インストール中にSCAPベースのセキュリティプロファイルを適用できるようになった。
別の新機能では、企業が一元的な管理によって大規模に複数のシステムを暗号化できるようになった。さらに、RHEL 7.2ベータでは、DNSセキュリティ拡張(DNSSEC)が導入されている。
また、近年のデータセンターで必要とされる複雑さに対応するため、RHEL 7.2ベータではツールが改善され、より合理的なシステム管理が可能になった。
今回のバージョンではデスクトップにGNOME 3.14が採用されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。