Dellは進化し続けるネットワーク上の脅威からエンタープライズ顧客を守る、一連の新たなセキュリティソリューションを発表した。
同社は米国時間10月20~22日にかけて開催されたカンファレンス「Dell World」で、これらの新製品は、マルウェアのブロック、サンドボックス利用、およびデータセキュリティに対する「新たなアプローチを提供する」と同時に、企業の柔軟性を高めるものだと述べている。
Dellは同イベントで、「SonicWALL APT Protection Service」を披露した。この新サービスは、ファイルをスキャンして、疑わしいファイルが発見された場合、そのファイルのリスクが判断できるまで隔離するもので、ファイアウォール用のソリューションと電子メール用のソリューションが用意されている。
このサービスはマルチレイヤサンドボックス技術をベースにしており、Dellのクラウドフォレンジックプラットフォーム「SonicWall GRID」を利用する。SonicWall GRIDは、セキュリティを向上させるため、50万を超える次世代ファイアウォール(NGFW)からの情報に基づくリアルタイムアナリティクスを利用しているという。
さらに同社は、Dell SonicWALLファイアウォールインターフェース経由の「Dell Networking X-Series」スイッチの統合管理を提供する。同社の説明によれば、クライアントで1つのコンソールからセキュリティポリシーの管理を行えるようになるため、運用効率が向上し、複雑さも緩和される。
脅威検知とセキュリティアナリティクスを手掛けるクラウドベースのインターネットセキュリティ企業Cyrenも、「Dell SonicWALL Email Security」のバージョン8.2以降にアンチウイルスシグネチャを追加し、Dellのマルチレイヤアンチウイルスプロテクション機能に加わる。
Dellはまた、SaaSベースのマルチ認証セキュアアクセスサービスである「One Identity Cloud Access Manager 8.1」をリリースした。この製品は10月28日に世界で一般提供される。
さらに、「Dell Data Protection」(DDP)シリーズにも、次の3つの新たな製品が追加される。
- Dell Data Protection | Cloud Edition 2.0は、データがエンドポイントからパブリッククラウドプラットフォームに移動する際のデータの暗号化とポリシー管理を行えるようにするものだ。この最新バージョンでは、「Box」と「Dropbox」に加え、「Google Drive」と「Microsoft OneDrive」にも対応している。
- Dell Data Protection | Server Encryptionは、支店や遠隔にあるオフィスのWindowsサーバに対しソフトウェア暗号化を提供し、データを保護する。
- Dell Data Protection | Endpoint Recoveryは、顧客のノートPC、デスクトップ、タブレットに対しシンプルな継続的バックアップを提供し、データ喪失のリスクを軽減する。
Dellはこのカンファレンスで、Microsoftと共同で開発したテクノロジを使用したハイブリッドクラウドソリューションも発表している。これは、まだクラウドに移行しておらず、低リスクでシンプルな移行を必要としているエンタープライズ市場の企業向けのものだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。