つまりは、アルゴリズムこそが企業にとって競争力の源泉になるということか。Gartnerが提唱する「アルゴリズム・ビジネス」に注目しておきたい。
「FinTechを皮切りに今後xTechの動きが活発化する」 (日本IBM 小池裕幸 執行役員)
日本IBMの小池裕幸 執行役員
日本IBMが先ごろ、ITを活用した新たな金融サービス「FinTech」推進の一環として、「地方銀行向けBluemixコンソーシアム」を設立したと発表した。同社執行役員でクラウド事業を統括する小池氏の冒頭の発言はその発表会見で、FinTechのような動きが今後、他の業界へも広がっていくという見通しを語ったものである。
今回のFinTech推進に向けたコンソーシアムは、地方銀行やアプリケーション開発パートナーの会員を対象に、PaaS型クラウドサービス「IBM Bluemix」をはじめとする最新技術やアジャイル開発手法などの定期的な情報交換や研修と、地方銀行が求めるセキュリティ要件を満たした金融機関専用のPaaS「Bluemix Dedicated」を提供するというものだ。
さらに詳しい内容については関連記事を参照いただくとして、ここでは小池氏が話題に上げたxTechの動きに注目したい。
FinTechを皮切りに今後さまざまな業界でxTechを推進する動きが活発に
同氏は図を示しながら、「FinTechを皮切りに今後はさまざまな業界でxTechを推進する動きが活発化し、新しいクラウド技術を利用して新たなビジネスモデルが展開されるようになり、それぞれの業界で破壊的なイノベーションが進められていくだろう。IBMはそうした動きに対し、APIエコノミーとそれを支えるエコシステムを形成して強力に支援していきたい」と力を込めて語った。
図中にもあるように、今後は広告向けの「AdTech」や教育向けの「EdTech」、スポーツ向けの「SportTech」、ヘルスケア向けの「HealthTech」というように、業界ごとのxTechの動きが広がっていきそうだ。FinTech企業といわれるような「とがった技術」を持つベンチャー企業にとっても大きなビジネスチャンスになりそうだ。