Dellが39億ドルで買収したITサービスPerot Systemsの売却を検討しているようだ。同社は10月、670億ドルでEMCを買収する計画を発表しており、そのための財務調整の一環とみられる。
Re/Codeが米国時間12月14日、情報筋から得た情報として報じた。Dellは10月12日にEMCと買収合意を発表、それからEMCがより有利な条件の取引を探すことができる約2カ月の“Go-Shop”条項が設けられていた。12月12日にこの期間が終了、晴れてDellは買収に向けた作業に取り掛かることができる。
Re/Codeによると、Dellと投資会社のSilver Lakeは中核ではない資産の売却を通じて100億ドルを調達する計画だという。これにより、EMC買収で膨れる負債を軽減する目的とのことだ。DellらはPerotの売却金額は50億ドル以上と目論んでおり、この情報筋は「提示価格はかなり野心的」と述べているとのことだ。
すでに国際的なITコンサル企業数社からアプローチを受けているとのことだ。Re/CodeはインドのTata Consultancy Services(TCS)、フランスのAtos、米国ベースのGenpact、カナダのCGIの4社の社名をあげている。TCSとは先週に話し合いが進んだものの、価格で合意できなかったために交渉が決裂したという。Re/CodeではDell、Silver Lake、TCS、GenPact、CGI、Atosらに確認を求めたが、コメントは得られなかったようだ。
PerotはDellが2009年に買収したITサービス事業。Dellは当時よりエンタープライズベンダーとなるべく、多数の買収を行っており、PerotはDellのITサービス強化を目的に39億ドルで取得した。Perotは米大統領選に出馬したRoss Perot氏が創業した企業で、医療機関や政府機関などにITサービスやビジネスソリューションを提供していた。
Perotのほか、2012年に買収したIT管理のQuest Software、ファイアウォールSonicWallなどについても売却が検討されているとRe/Codeは報じている。