カスタマイズしたOSも移行可能--IIJが中国向けクラウドサービス開始

NO BUDGET

2016-01-18 16:52

 IIJとその100%子会社で法人向けWANサービス事業などを展開するIIJグローバルソリューションズは1月18日、中国で提供しているクラウドサービス「IIJ GIO CHINAサービス」において、新たなラインアップとして「仮想化プラットフォーム VWシリーズ」を追加し、同日より提供開始すると発表した。これを機に中国の現地データセンター事業者とも提携し、サービスの普及を推進する。

 IIJ GIO CHINAサービスは、IIJが日本国内で提供している「IIJ GIOサービス」で蓄積したクラウドサービスの運用ノウハウを生かしてサーバ環境を提供するサービス。中国の現地法人である艾杰(上海)通信技術有限公司(IIJ Global Solutions China Inc.)を通じ、2013年1月より提供している。

 今回追加するVWシリーズは、VMwareの仮想化基盤上でOSやアプリケーションを自由に設計、構築でき、ユーザーが使っている各種OSや独自にカスタマイズしたOSも移行できる。既存システムと組み合わせたプライベートクラウド環境を迅速に構築できるとしている。

 IIJでは同サービスについて、柔軟性、可用性に優れ、基幹系システムやEC、SaaSといったエンタープライズでの利用にも適したものとしている。なお、今回のVWシリーズ提供開始に伴い、現在提供中のベースサーバVシリーズ、Xシリーズについては、2016年中にサービスの提供を終了する予定。

 VWシリーズのサービス仕様は以下の通り。

  • ハイパーバイザ:VMware vSphere ESXi5.5 Enterprise Plus Edition
  • CPUコア数:12
  • メモリ:128GB(ユーザーの要望に応じて拡張可能)
  • NIC:4
  • ネットワーク帯域:10Gbps(ESXiサーバ間の通信のみ10Gbpsベストエフォート。インターネット通信の帯域についてはInternet VLANの契約IP数に応じた値)
  • データストア:500GB/1TB/1.5TB/2TB(FC)

 また、IIJ Global Solutions Chinaは今般のサービス拡充を機に、中国のデータセンター事業者であるShanghai Data Solution Co., Ltd(上海数訊信息技術有限公司、SDS)と提携する。SDSは中国への企業誘致を目的として上海市が1999年に設立したデータセンター事業者で、中国にて外資系や金融系などの大手企業を中心として600社を超える顧客基盤を持つ。

 本提携により、IIJ Global Solutions ChinaはSDSと協力し、現地での販売および運用支援体制を充実させるとともに、パブリッククラウドからプライベート/ハイブリッドクラウドに至るまで、幅広いクラウド利用のニーズに応えるべくサービスラインアップを拡充し、中国現地企業、日系企業のクラウドサービス普及、浸透を推進するとしている。

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