「Power BI」にウェブ公開機能のプレビュー版が追加

Mary Jo Foley (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2016-02-05 10:39

 Microsoftは米国時間2月3日、「Power BI」の新機能である「ウェブ公開機能」のプレビュー版をリリースした。この機能は、ユーザーが一般に公開されているウェブサイトやブログ、電子メール、ソーシャルメディアなどに、双方向的に利用できるPower BIの可視化機能を組み込めるというものだ。

 利用する手順は、YouTube動画の埋め込みコードを利用する手順に似ている。この機能を利用することで、ユーザーはPower BI DesktopまたはPower BI Webで作成したレポートを公開でき、誰でもそのレポートをインタラクティブに参照できるようになる。ユーザーはファイルやデータベース、アプリケーション、公開されているデータ源などを使用できる。このレポートは自動的に更新されるため、常に最新の情報が表示される。

 この機能は、誰でもデータを可視化できるようにするというMicrosoftの目標に一歩近づくものだ。しかし現時点では、一部のユーザーはデータが「見えすぎる」ことを心配している。

 プレビュー版の公開を発表するブログ記事には、ユーザーは「公開するコンテンツの所有権を持ち、管理することができる。管理者もこの機能をコントロールすることができる」と説明されている。

 ところが、プレビュー版にはこれらのコントロール機能が備わっていないようだ。記事へのコメント欄には、現時点ではこの機能を無効にするための「スイッチ」やその他の手段がないことを指摘するコメントが多数投稿されている。ユーザーは意図せずに秘密情報を開示してしまう可能性があり、現時点では、例えば組織内でのみ利用するなどの、一般に公開せずにこの機能を利用する方法はないように見える。

 MicrosoftのプログラムマネージャーLukasz Pawlowski氏は、記事のコメントで「ウェブ公開機能を使用する場合、レポートに使われているデータはインターネット上のあらゆる人に見られることを前提とする必要がある」と警告している。「ウェブ公開機能を使用して、秘密情報や専有情報、または配布する権利を持たない情報を共有しないようにしてほしい。ウェブ公開機能は、レポートを一般に公開された(匿名で利用できる)ウェブサイトやブログ、記事などに掲載する場合にのみ使用すべきだ」(Pawlowski氏)

 またPower BIのグループ製品マネージャーであるFaisal Mohamood氏は、やはり同記事のコメントで、管理機能は「この機能を組織レベルでコントロールできるよう、近い将来追加される」と述べている。

 同氏はさらに、Microsoftは非公開およびアプリケーション内での他のタイプの埋め込み機能についても取り組んでいると述べているが、提供時期については言及していない。

 Mohamood氏はその後、「われわれは、ウェブ公開機能をプレビューとしてリリースしており、管理者向けの有効化/無効化機能を含むさまざまな追加のアップデートに取り組んでいる。管理者がウェブ公開機能を有効化/無効化できる機能は来週、世界で公開される」と述べた。

 新しいPower BIのウェブ公開機能に関する詳細な情報はMicrosoftのサイトで公開されている。


この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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