2001年、UNIX企業のSCOはLinux企業のCalderaと組んで、Red Hatに対抗しようと図った。しかし2年後、SCOはLinuxに関連する知的財産権侵害でIBMを提訴した。
そこまではよかった。
しかしSCOのLinux訴訟は意味をなさなかった。その後、Linuxの勢いを抑制するためにMicrosoftがSCOを利用していたことがわかったからだ。SCOとMicrosoftの両方にとって残念なことに、SCOはLinuxおよびLinux陣営に対して具体的な言い分は持っていないことは明らかだった。
その後はSCOの敗訴が続いた。決定打となったのは2007年、SCOはそもそもUNIXの著作権を持っていなかったと証明されたときだ。
SCOは2011年、最後に残っていた資産であるUNIX OSをUnXis(その後)に売却した。
UnXisはその後Xinuosに名称を変えたが、SCOの訴訟には関心がなかった。実際、同社の営業担当マネージャーKerri Wallach氏は「われわれはSCOとは違う」とコメントしていた。「われわれは製品を取得した投資家だ。IBMを相手取って訴訟を起こす能力を取得したのではなく、訴訟にはまったく関心がない」(Wallach氏)
だからといって、すぐに訴訟が終わることはなかった。だが今回、やっと終止符を打つようだ。
SCOの訴訟は、ユタ州連邦地方裁判所でのIBMとSCOの合意をもって終わりとなる。IBMの反訴に関したいくつかの係争中の申し立てを法廷が決定するにあたり、SCOの破産とSCOが所有する資産はIBMに対する訴訟に関するもののみであるとの説明を考慮し、SCOは「SCOの主張に関する最終判決」の最終審理に合意した。
つまり、SCOには財源がなく、主張がなく、どちらの企業にとっても訴訟を継続する意味がないということになる。一言で言えば、終わりだ。
皮肉なことに、SCOはMicrosoftに代わってLinuxを攻撃していたが、当のMicrosoftで現最高経営責任者(CEO)を務めるSatya Nadella氏は「MicrosoftはLinuxが大好きだ」と宣言している。
嵐のような年月を経て、SCOは静かに消えていった。そして誰もが(Microsoftでさえ)、Linuxとオープンソースは両方ともオペレーティングシステムとソフトウェア開発の現在であり、将来だと認めている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。