アカマイ・テクノロジーズは4月21日、ウェブパフォーマンスソリューションの主力製品「Akamai Ion」においていくつかの重要な機能拡張を実施したと発表した。新しいリリースでは、ウェブパフォーマンスに対するユーザーの主な問題点の克服に焦点を合わせ、すべてのユーザーにより高速化されたユーザー体験を提供するという。
今回の改善点は以下の通り。
モバイルパフォーマンスの強化
モバイルネットワーク接続やデバイスキャパシティ不足など、モバイルデバイス固有の課題を克服することによって、より優れたモバイル体験を安定して実現する、新しい機能を多数搭載。
具体的には、CSSファイルの再シーケンスにフォーカスし、ブラウズ体験を向上させることにより、視聴者モバイルネットワーク接続でもウェブコンテンツに高速でアクセスしてやり取りができるようになる。Edge-CSSおよびCritical-CSSの機能は、アカマイのグローバルに分散されたコンピューティングプラットフォームに備わったインテリジェンスを活用し、モバイルクライアントと連動して、標準的なユーザーにとって最適な順序でCSSファイルをレンダリングする。
また、ブラウザが要求する前にサードパーティの組み込みホストとの接続を確立することによって、サードパーティの組み込みURLが、ウェブページパフォーマンスのボトルネックになることを防止するPreconnectも導入されている。
HTTP/2に対する高度なサポートによるパフォーマンスの向上
現在では、すべてのユーザーに対して幅広くHTTP/2サポートを利用できるようにしており、新規格を幅広く利用可能にした初のCDNになっているという。
新しいバージョンのIonには、全てのユーザーが可能な限り最高の体験を実現できるようHTTP/2対応ウェブコンテンツ最適化機能(FEO)が用意される。ブラウザがHTTP/2をサポートしていないケースにおいても、カスタム設定をすることなくクライアント側に最も適したパフォーマンス最適化を適用することが可能。
軽減された操作の複雑性
コスト効率の高いSSL/TLS証明書を簡単にセルフプロビジョニングおよび設定することが可能。また、Ionの組み込みリアル・ユーザー・モニタリング(RUM)機能も改良され、前後のパフォーマンスを簡単にモニタリングできる新しいレポートも含まれている。
こうした機能は、サイトに加える変更によって、ウェブサイトやアプリケーションのパフォーマンスがどのように向上するかをより詳細に把握する上で役立つという。