Dropbox、「Project Infinite」を発表--クラウド上のファイルをローカルにあるように利用可能

Natalie Gagliordi (ZDNET.com) 翻訳校正: 水書健司 高森郁哉 (ガリレオ)

2016-04-27 10:28

 クラウドストレージを提供するDropboxは米国時間4月26日、「Project Infinite」を発表した。この新たなテクノロジー構想は、クラウド内、ネットワーク上、ローカルのハードディスク内のいずれに保存されたファイルに対しても、ビジネスユーザーがローカルにアクセス可能にすることを目的とする。

 Project Infiniteを使うことにより、ユーザーは自分のハードディスク内で利用できる空き容量の規模にかかわらず、デスクトップからすべての「Dropbox」ファイルにアクセスできるようになる。ファイルがローカルに同期されると、Dropboxのデスクトップウィンドウには緑のチェックマークが表示され、他のものには新しいクラウドのアイコンがつく。

 簡単に言うと、このシステムは、ユーザーのハードディスク容量を大量に消費することなく、クラウド内のファイルをローカルにあるかのように管理する。従来は、ユーザーがフォルダ全体を同期する必要があり、そのフォルダ内のすべてをクラウドとコンピュータのハードディスクの両方にコピーしていた。

 Project Infiniteは、Dropboxの「Magic Pocket」プロジェクトと同じエコシステムに組み込まれる。同社はMagic Pocketにおいて、独自のエクサバイト規模のインフラを開発しており、「Amazon Web Service」への依存度を下げようとしている。

 Dropboxは、これら2つのプロジェクトは、この1年を通じて技術革新のペースを速める取り組みの一環だと述べた。

 同社によると、Magic Pocketは、Dropboxの根幹がファイルストレージにあることを示しながらも、自社プラットフォームの境界を拡張するよう設計されているという。同じように、Project Infiniteは、Dropboxのデスクトップ基盤を強化するものだと、同社は述べた。

 Dropboxによると、Project Infiniteは今のところ、選ばれた一部のスポンサー顧客を対象に、プレビューモードで運用されているという。そうした状況なので、Dropboxは同プロジェクトの価格、利用条件、将来一般消費者に提供を拡大する可能性のいずれについても公表していない。

Project Infinite

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]