日本マイクロソフト、Surfaceシリーズを値下げ

阿久津良和 羽野三千世 (編集部)

2016-07-15 17:40

 日本マイクロソフトは7月15日、自社デバイスであるSurfaceの販売拡大を目的に、同日から本体価格の値下げと各種キャンペーンを行うことを発表した。同社 執行役員 コンシューマー&パートナーグループ担当 高橋美波氏は「Surfaceを中心としてOEMパートナーとともにWindowsエコシステムを広げて行きたい」と意気込みを語る。


歴代Surface。奥から手前に新しいデバイスが並ぶ

個人向けSurfaceシリーズ新参考価格

法人向けSurfaceシリーズ新参考価格

 今回のキャンペーン対象機種は、2015年11月に国内で発売した「Surface Pro 4」、2016年2月に発売した「Surface Book」。同日から、Core i7モデルを除くSurface Pro 4と、1TBモデルを除くSurface Bookについて、1万2000円から2万5000円の値下げを行う。「リーディングデバイスとして2in1パソコン市場を牽引し、多くのユーザーにSurfaceシリーズを使ってほしいというのが狙い」と高橋氏。

 2013年3月に初代のSurface RTが登場してから3年。同社の調査によれば、Surfaceシリーズの認知度は60%に達しているという。「パソコン市場自体は収縮傾向にあるものの、2in1パソコン市場は約50%も成長している。新しい2in1を次々と導入し、この市場を活性化したい」(高橋氏)


日本マイクロソフト 執行役員 コンシューマー&パートナーグループ担当 高橋美波氏

 また、同社がSurfaceユーザーに対して行った調査では、クリエイティブ用途は58%、Surfaceペン使用率は43%、学生の割合は29%、法人向けリセラーは310社、取り引き量販店は9グループまで拡大している。これらの結果を踏まえて、「今後は『クリエイター』『学生』『法人』の3分野に注力してく方針」(高橋氏)だとする。

 クリエイター分野では、プロフェッショナル以外にもハイアマチュアにもアプローチして裾野を広げて行く。具体的には写真家、イラストレーター、3D CADデザイナーによる導入事例を基にSurfaceシリーズの利用シーンの幅を拡大するということだ。また、Adobe Systemsとも協業し、Adobe LightroomやAdobe Photoshopなどを安価に提供する「Adobe Creative Cloud Photography Planオファー」を、Surfaceアンバサダーを対象に限定提供する。

 学生分野は、授業や就職活動で約97%のシェアを持つWindowsの強みを活かして訴求していく。「SNSによる発信力を重視している。また、独創的な発想によるフィードバックも大きく、これをデバイス開発や販売戦略にもつなげて行く」(高橋氏)。今回のキャンペーンでは、Surface Book、Surface Pro 4、Surface 3を学生向けに最大4万2000円オフ(マイクロソフトストアの税抜き参考価格から算出)で販売する。


日本マイクロソフト 業務執行役員 マイクロソフトデバイス戦略本部 本部長 三野達也氏

 さらに、文教向けキャンペーンとして、Surface Pro 4本体とタイプカバーのセットを通常購入参考価格より10%の割引価格で提供する。同社 業務執行役員 マイクロソフトデバイス戦略本部 本部長 三野達也氏は、「以前は入学や就職活動といったタイミングでキャンペーンを実施してきたが、ニーズは学生によって異なる。そのため本日から恒久的な学生優待プログラムを実施していく」と説明した。

 法人分野に関しては、Surface Pro 4とアクセサリを同時購入で最大1万3000円オフのキャンペーンを本日から実施。訴求ポイントは「デバイスとMicrosoft Azureを組み合わせたクラウドソリューションや、Enterprise Mobility Suiteによるモバイルデバイスの安全な活用、Office 365によるワークスタイル変革。今後は“次世代ビジネス標準機”をキーワードに、法人分野での拡販に注力する」と高橋氏。また、2015年11月に発表したMicrosoftとDellの協業分野拡大を踏まえて、2016年7月下旬から国内でもデルがSurface Pro 4の販売を開始する件について、「更なる展開や提案、サポートが広がると考えている」(高橋氏)と語った。

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