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DevOps、アジャイル管理、セキュリティにフォーカス:日本CA反町社長

末岡洋子

2016-07-21 18:04

 CA Technologiesの日本法人である日本CAは、2017年に創業20周年を迎える。その間、技術の変遷とともにメインフレームからさまざまな分野に事業を拡大させてきた。今、日本CAが目指している姿とは何か。4月に日本CA 代表取締役社長に就任した反町浩一郎氏の答えは「ベストサポーター」だ。技術ポートフォリオだけでなく、従業員の満足度向上からパートナーの拡大まで多面的に取り組んでいくという。反町氏に、CA Technologiesと日本CAの戦略を聞いた。

--まず、今、CAが目指している方向性を教えてほしい。

日本CA 代表取締役社長に就任した反町浩一郎氏
日本CA 代表取締役社長に就任した反町浩一郎氏

 “デジタル変革時代のベストサポーター”というのが戦略的方向性です。

 CAは日本で今年19年目、来年で20年目を迎えます。グローバルでは40年目で、ソフトウェア業界では老舗企業です。強いテクノロジを持つ技術主導の会社で、これまでシステム管理ソフトウェア、セキュリティ、メインフレームなど一部の領域で単品のソリューションを提供してきました。ここ数年、買収などによりポートフォリオを膨らませて、アプリケーションの企画から開発、運用までトータルにサポートできる体制を整えました。

--具体的にどのような技術で、どのようにサポートするのか?

 われわれの調査から、企業の3分の2が「デジタル変革は自社ビジネスに影響がある」と考えていることが分かりました。このように、ここ数年で起こり始めたデジタル変革は、大きなインパクトを持つものです。

 企業がデジタルトランスフォーメーションに際して求めているのは、「市場投入までの時間短縮」「セキュリティ」「新しい市場機会の獲得」「ビジネスの意思決定」「柔軟性と拡張性」の大きく5つです。例えばUberは、いかに早くデジタル技術を市場に投入できるかで成功しました。同時に、情報漏えいの問題が取りざたされているように、セキュリティは重要です。市場機会を獲得したら、より良い意思決定を迅速に行い、柔軟性と拡張性をもって成長することが必要です。

 では具体的にどのようにCAが支援できるのか。コンセプトとしては「DevOps」「セキュリティ」「アジャイル管理」の3つがあります。

 DevOpsは、開発と運用のぞれぞれの部署が、個別最適から全体最適を図るものです。セキュリティは言うまでもないことですが、いかにして安全に実現できるか。このところのトレンドであるアジャイル管理があります。全社横断的なプロジェクトを迅速に進める手法で、アジャイル開発のベストプラクティスを含めて、アプリケーションのライフサイクル全てをCAは備えています。


CAのデジタルフォーメーション支援

 ポイントは、CAはアプリケーション開発の会社ではないという点です。どうやってものを売るか、ECをするか、ビジネスを成長させるかなどの強みは各企業が持っています。アプリケーション開発は企業、アプリケーションベンダー、あるいはSIerが得意とするところで、われわれはそこではなく、企業にあるアイディアを、ソフトウェア開発においてより具現化する部分のノウハウを持っています。それがDevOps、セキュリティ、アジャイル管理であり、われわれが“ベストサポーター”を標榜する所以です。

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