Microsoftは米国時間8月8日、予告通り「Common Data Model」(CDM)のパブリックプレビュー版をリリースした。
提供:Microsoft
MicrosoftはCDMを「ビジネスエンティティの格納と管理のための、すぐに使えるビジネスデータベース」だと説明している。CDMはカスタムビジネスアプリケーションを構築するサービス「PowerApps」や、2016年秋に提供予定の、クラウドでERPとCRMを統合的に提供する「Dynamics 365」の中核を占めるデータベースだ。
CDMは、Microsoftのワークフロー自動化ツール「Flow」で作成したフローのビジネスデータベースとして利用できる。CDMには標準的なエンティティが用意されているが、開発者がカスタムエンティティを作成することもできるようになっている。また、すぐに使えるテンプレートも用意される予定だ。
同社はCDMの利用例として、収集したツイートやRSSフィードなどのソーシャルデータの格納を挙げている。Dynamics CRMやSalesforce.com、「Excel」、Microsoftの「SQL Database」からのデータをインポートしたり、エクスポートしたデータをそれらの製品で使用したりすることも可能だ。また、承認ワークフローの履歴やステータスを格納するのにCDMを使用することもできる。
CDMは、営業、調達、顧客サービスなどの各分野に共通するエンティティのデータベースを提供することを目指して作られており、これらのエンティティはMicrosoftのビジネスアプリケーションで利用できるのと同時に、サードパーティーや顧客が開発したアプリでも利用できる。
CDMでサポートされるエンティティには、例えば住所、電子メールアドレス、通貨、請求書、注文の自動採番、画像、地理情報などがあり、SQL Serverのデータ型を使用して実装される。
CDMは2016年秋にリリースされるDynamics 365の中核的な要素となる予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。