「Windows 10 Anniversary Update」用累積パッチでPowerShellの一部機能が利用不可能に

Liam Tung (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2016-08-26 10:18

 米国時間8月23日、Microsoftは「Windows 10 Anniversary Update」向けの累積パッチを公開したが、このアップデートを適用すると、コマンドラインシェルおよびスクリプト言語である「PowerShell」の機能が損なわれることが明らかになった。

 Anniversary Updateのリリース後には、ほかにも原因不明のフリーズ問題と、USB接続されたウェブカメラが機能しない問題が発生している。

 しかも、8月23日のAnniversary Update向けアップデート(KB3176934、OSビルド14393.82)では、これら2つの問題も解決されていない。

 このパッチはAnniversary Update適用後のWindows 10の安定性を改善するものだが、PowerShellの2つの機能が利用できなくなった。

 Microsoftの説明によれば、このアップデートを適用すると、ビルドパッケージにある.MOF(Management Object Format)ファイルがないことが原因で、IT管理者がエンタープライズ環境で構成自動管理に使用する「PowerShell Desired State Configuration」(DSC)機能が利用できなくなる。

 Microsoftは、「すべてのDSC操作で『Invalid Property』エラーが発生する」と述べている。

 「さらに、このアップデートを適用すると、ビルドパッケージにあるバイナリが含まれていないことが原因で、PowerShellの暗黙的リモート処理も利用できなくなる。暗黙的リモート処理は、PowerShellのコマンドを、ローカルではなくリモートセッションで実行できるようにするPowerShellの機能だ。具体的には、リモートセッションのインポートができなくなる」(Windows PowerShell Blogより)

 Microsoftはこの不具合が発生する1週間前に、PowerShellをオープンソース化し、macOS版とLinux版ディストリビューションも公開している。

 今回のPowerShellの問題は、8月30日に予定されている次回アップデートの公開まで修正されない。

 訳注:この問題を説明するWindows PowerShell Blogの記事には、現在が不具合が出ているPowerShellの機能が必要なユーザー向けの、一時的な対処方法が説明されている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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