Boxはここ1年、「Box Zones」や「Box KeySafe」「Box Governance」といった一連の新製品をリリースしてきている。そしてこれら製品により、より多くの企業が自社のデータをクラウドへと移行してきている。同社は2017会計年度第2四半期に新たに4000の有料顧客を獲得し、ビジネス顧客の総数を6万6000とした。このため、次の段階は移行したデータの活用という面で企業を支援していくというものになるはずだ。
そして同社は米国時間8月31日、サンフランシスコに拠点を置く新興企業Wagon Analyticsを買収すると発表した。
Boxの最高経営責任者(CEO)Aaron Levie氏は米ZDNetに対して、「より多くのワークロードがクラウドへと移行し、より多くのコラボレーションがクラウド上で行われるようになるにつれ、業務遂行手段を企業が可視化できるようにするというのは、これまで存在していなかったまったく新たな機会だとはっきり分かってきた」と語るとともに、「われわれは、企業における業務遂行手段に対する洞察を大きく変革できると考えている」と語っている。
ビジネスインテリジェンスの提供はBoxにとって、それが生産性の向上や、セキュリティ上の問題の洗い出し、企業のコラボレーションプロセスに関するノウハウの集積につながるものであるかにかかわらず、同社の包括的なビジョンに合致するものだとLevie氏は述べている。
「われわれの全体的な戦略は、顧客が抱える最も重要なファイルや、実行中の作業を管理し、共有やコラボレーションを可能にする、最高かつ最も包括的なプラットフォームを築き上げるというものだ」(Levie氏)
Boxは、アナリティクスを含む包括的なプラットフォームにより、Levie氏が言うところの、他社のソリューションを購入している顧客や、「独自のテクノロジを作り上げている」顧客の多くをより満足させられるようになるという。また同氏は「アナリティクスの恩恵を受ける企業の規模に大小の差などない」とも述べている。
BoxはWagonの買収を決定する前から、内部でこの取り組みに投資してきた。Wagonのチームは「パフォーマンスの高い手段で処理とクエリを実行し、情報を可視化する」ものを提供し、「一層理解しやすい人らしい手段でアナリティクスを操作できるようにする」とLevie氏は述べている。
また、こうしたインサイトを今後数四半期のうちにリリースすることを嬉しく思っているとLevie氏は述べた。Wagonは、Boxで新製品の開発に注力するため、10月3日に現在の製品を終了するとしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。