田んぼや畑を可視化し農業支援するサービス

三浦優子

2016-10-21 07:30

 ドローン・ジャパンは、ドローンを活用した農業支援サービス「DJアグリサービス」を2017年4月からスタートする。ドローンを使って田んぼや畑をマルチペクトラムセンサで撮影し、育成状態などをデータ化し、クラウド経由でデータ解析、レポートの提供などのサービスを初年度は100農家限定で、1ヘクタールあたり4500円で提供していく。

勝俣喜一朗氏
ドローン・ジャパン株式会社 代表取締役社長 勝俣喜一朗氏

 ドローン・ジャパンの代表取締役社長を務める勝俣喜一朗氏は、「当社は2015年12月に設立し、それ以来準備してきたのが今回発表する事業だ。日本の農家が高齢化、後継者不足といった問題を抱えていることは周知の通りだが、ドローンに載せたセンサによって田畑を可視化し、農業活性化につなげていきたい」と話している。

 ドローン・ジャパンは、マイクロソフトなどでパソコンビジネスに携わってきた勝俣喜一朗氏が代表取締役社長、春原久徳氏が取締役会長として、2015年12月に設立。ドローンに関するコンサルティング事業、ドローンを活用した農業サービス事業、ドローンソフトウェアの技術者育成を主な事業として展開している。

春原久徳氏
ドローン・ジャパン株式会社 取締役会長 春原久徳氏

 「元々ITビジネスに関わってきたメンバーが起ち上げた会社なので、ドローンを活用しながら現在も展開しているのはITビジネス」(春原会長)である点が特徴。

 今回発表したDJアグリサービスも、ドローンを畑や田んぼの状態を撮影し、取得したデータを農業アプリに組み込んで提供することを想定している。データによって農業の現状を見える化し、農業に変化を起こすことを狙ったサービスだ。農業とドローンといえば、農薬散布、肥料散布に使われることが多いが、同社が提供するサービスは通常のITビジネス同様、データを取得し、これまで明らかになってなかったものを見える化。そのデータを解析することで、現状を変えていく事業となる。

 同社が今回提供を予定しているのは、次の4つ。

  1. リモートセンシングサービス=マルチスペクトルセンサーを搭載したドローンが、自動航行による各圃場、作物、生育段階にあわせた画像センシング、データ収集サービス
  2. クラウドサービス=ドローンにより収集した圃場の各種センシングデータと航行データのクラウド管理・運用・解析サービス
  3. データ提供サービス=農業アプリ事業者向けに、ドローンより収集したセンシングデータ、各種植生指数を用い、圃場ごとの生育状態を見える化したデータの提供サービス
  4. レポートサービス=生産者・生産契約者向けに、ドローンにより収集したセンシングデータをもとに作物の生育状態を見える化する圃場レポートサービス

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