SD-WANで拠点をクラウドに直接接続--リバーベッドがデジタル変革に向け

日川佳三

2016-12-15 07:00

 米Riverbed Technology、日本法人のリバーベッドテクノロジーは、ソフトウェアで定義できるWANであるSD-WAN製品「SteelConnect」に注力している。初期版の国内出荷は2016年4月で、10月に新版「SteelConnect 2.0」を出荷した。

 SD-WANとは、各拠点のネットワークエッジ部分に専用のゲートウェイ機器を置き、ネットワーク構成や設定などをセンターの管理コンソールから集中制御できるようにした製品のこと。拠点のネットワーク設定を容易に変更できるのが特徴だ。

米Riverbed TechnologyのSVP &チーフマーケティングオフィサーを務めるSubbu Iyer氏
米Riverbed TechnologyのSVP &チーフマーケティングオフィサーを務めるSubbu Iyer氏

 米Riverbed TechnologyのSteelConnectは、SD-WAN製品としての基本機能を備えるほか、アプリケーション可視化製品「SteelCentral」譲りの可視化機能を備える。アプリケーションの種類に応じてルーティング先を切り替えたり、アプリケーション単位で帯域を制御(QoS)できたりする。

 「SD-WANの需要が拡大している」と説明するのは、米Riverbed TechnologyのSVP &チーフマーケティングオフィサーを務めるSubbu Iyer氏だ。調査会社の米IDCによると、SD-WAN市場は2019年までに60億ドル相当になるという。

 Iyer氏は、SD-WAN需要の背景として、デジタルトランスフォーメーション(デジタル技術による社会の変革)が進み、クラウドサービスの利用が広がっている、という状況を指摘する。

デジタル変革の足を引っ張るな

 ユーザー企業の情報システム部門は、アジャイル開発やクラウド活用を通じて、SoE(Systems of Engagement、人との関係を構築するためのシステム)の開発に精力的だ。

 こうした状況下で、「デジタルトランスフォーメーションの流れにITインフラが追いついていない」とアイヤ氏は指摘する。「十分なアーキテクチャに支えられていなければ、ビジネスが拡大することはない」

 アプリケーションや、アプリケーションが生み出すデータは、クラウドサービス上であったり、オンプレミスであったり、様々なロケーションに散財している。これを利用するエンドユーザーも、常に動き回っている。こうした中で、「どこにいてもユーザー体験が変わらないことが期待されている」という。

 こうした状況の下、「拠点をつないだネットワークをSD-WANで再設計する需要が高まっている」のだ。

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