コラボレーション／生産性ソフトウェアを手がけるAtlassianは米国時間4月10日、同社の製品ポートフォリオ全体に対する一連の機能追加を発表した。これには、新たなインシデント管理機能や同社プラットフォームをまたがるさまざまな統合のほか、ユーザーエクスペリエンスの刷新や、「Confluence Cloud」に対する15を超える新機能の追加、セルフマネージド型のエンタープライズ向け製品のパフォーマンスおよびインフラの強化などがある。またAtlassianは同日、Confluenceのユーザーや管理者向けのアナリティクスツールを開発するGood Softwareの買収も発表した。
Atlassianは、「Always-On」（常時稼働）サービスによる組織の運用支援を目的として、2018年9月に買収したOpsGenieのテクノロジを活用した各種の新機能を追加した。これには、インシデント発生時の対応アクティビティや主なイベントを追跡する新たなインシデントタイムラインや、「Opsgenie」のコンソールやモバイルアプリから直接、「Amazon Web Services」（AWS）などのサードパーティープラットフォーム上の予測可能な反復タスクを自動的に起動する「Actions」機能が含まれる。またOpsgenieについては、他のAtlassian製品とより調和する新たなユーザーインターフェースの搭載とともに、プライベートな暗号鍵を用いたエッジデータの暗号化機能も発表された。
Confluenceに対するアップデートでは、チームによるコンテンツの作成方法や共有方法の改善に焦点が当てられている。コンテンツの体系化に向けた新機能には、ナビゲーションの改善や、より正確な検索、人やチームのプロフィール、ドラッグ＆ドロップが含まれている。また、チーム内の他のメンバーによるコンテンツの利用状況を分析／可視化するConfluence向けのアドオン「Analytics for Confluence」の開発元として知られているGood Softwareの買収によって、Confluenceに新たなアナリティクス能力が追加される。このアドオンが持つ分析機能により、管理者はConfluenceの利用状況を把握できるようにもなる。
Atlassianのセルフマネージド型サービスである「Atlassian Data Center」には、「Bitbucket Data Center」のスマートミラーリング用ファームのほか、「Jira Software」やConfluence、「Bitbucket」「Jira Service Desk Data Center」向けのコンテンツ配信ネットワーク（CDN）サポートや、レート制限、イシューのアーカイブ化、AWS用や「Microsoft Azure」用のテンプレートの追加や改善、「Jira Server」や「Data Center」向けの新たなモバイルアプリといった数多くの新機能が搭載される。
またAtlassianは、世界各地におけるサポート対象のAWSリージョンを倍増させ、クラウドユーザーの上限を5000に引き上げたとも発表した。同社は「Atlassian Cloud」の顧客向けの保存データの暗号化とともに、「Jira Software Cloud」とConfluence Cloud向けの支援を提供する新たなクラウド移行センターを開設したとも発表した。
さらに同社は、企業レベルでチームワークのアジリティを高めていくための支援を提供するソフトウェア「AgileCraft」を「Jira Align」にリブランドしたことも発表した。Atlassianは2019年3月にAgileCraftを1億6600万ドルで買収する計画を発表している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
